授業改善に対する私の考え方、甘いですか

農学部 堀口 健一(動物生産学)

 今年の夏も農学部の附属農場を舞台にした教養教育(今年の題目は「在来作物と食文化(教養セミナー)」だそうで、とても興味深い内容である)が行われるようだが、私も附属農場の教員だったときに「家畜と人間」と題した教養教育科目を担当した。

 短期集中の授業展開を強いられるため、学生はもちろんのこと、関係する教職員も、この授業が終わるころにはかなりヘトヘト状態? しかし、この期間、学生にとっては他学部の学生間の交流があり、さらに最も重要な点は短期でも農業−現場−の体験を通じて自分たちの食に対する考えを問い直せることではないかと。

 農業に限らず、どんな分野でも、現場教育は非常に難しく、反面とても教育の効果はあるのではないかと思う。であるから、担当する教員はそれぞれに工夫をして限られた条件の中で最善を尽くしているはず。だとすれば、授業は自然と改善されていくのでは。この考え方、甘いですか?(授業改善、焦らず・じっくり戦法ではダメですか!)

 さて、現場教育という点でもう1つ。

 現在、私が所属する学科では平成17年度の入学生から「学外農業体験実習」という選択科目を導入する。これは,庄内地方の複数の農家等に宿泊して農業体験を行い,現場における農業生産業務を経験することにより,農業に対する理解と習熟を深めることを目的とするもので、学科の導入科目として位置付けられた大切な科目。

 これから本番を迎えるわけだが、何が起こるかわからない。この想定できないところに不安もあるがそれ以上に教育の醍醐味を感じるのは私だけではないはず。縁あってこの科目を具体的に立ち上げるまでの仕事の一部に携わってきたが、こちらが意図するような理想的な展開ができれば、学生の農業・農学に対する問題意識が早い段階から一層明確となり、その後の専門教育にも大きくプラスされること間違いなし。ということで、他人任せの面が多いが、緻密に計算された授業改善の1つと考えてみてもよいのでは。これもまた甘い考え方でしょうか?(授業改善、他人任せの大胆戦法ではダメですか!)

 多くの方々からお叱りを受けるような内容になってしまったような気もするが、ご容赦いただきたい。怒られついでにもう一言、小・中・高・大学と多くの恩師から様々な授業を受けてきたが、私の感覚で強烈に印象に残っている授業は・・・。恩師達も真剣に授業改善してきたはずなのに、教育(授業)は難しいということですネ。

 次は工学部の香田 智則さんお願いします。

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