授業改善リレーエッセイ

人文学部 砂田 洋志(統計学,計量経済学,証券市場論)

 私は現在、主として社会科学を教育・研究する総合政策科学科(人文学部)という学科に属して、統計学と計量経済学という科目を主として担当している。

 山形大学人文学部に赴任して10年目を迎える。その間に行ってきた講義改善と言えば、自分が受けてきた講義のスタイルを守りつつ、より判り易い講義とするように努めてきたことである。詳細な講義ノートを講義前に配布すること(講義の性質上、板書が多いので説明を聞くことに集中させるため)、練習問題を以前よりも多く解答させるようになったこと(統計分析に慣れるため)、出席カードを配布して質問事項を書いてもらうことなど、ごく普通のことである。

 PCを大幅に取り入れたビジュアルな講義などを考えないわけではなかった。しかしそういった講義で統計学や計量経済学の本質を伝えることに自信がもてず、今のところ行っていない。むしろ、講義のスタイルは従前のままとしながらも、以前よりも少ない予備知識を前提にして、一つ一つの階段の段差を低くするような講義を目指している(つもりである)。ただPC実習については今以上に取り入れたいと考えている。

 とはいえ統計学や計量経済学を他大学で教える同業者や、大学院(ビジネススクール)で社会人相手に教える同業者の話を聞いていると、今後はかなり大きなモデルチェンジが必要な気がしないでもない。学期末の答案を見ながら来年の講義計画を改めて構想してみたい

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