まなぶひと #14
武田萌伽
国体の走り高跳びで8位入賞、
新天地で楽しく跳んで自分越え。
2019.01.15
まなぶひと #14
武田萌伽
2019.01.15
小学生の頃から陸上競技大会に出場していたという武田萌伽さん。1m72cmの長身を生かして走り高跳び競技で頭角を現し、高校3年の時に山形県代表として国体に初出場。大学で陸上競技を続けながら、スポーツに関わる心理学や栄養学を学びたいとの思いで地域教育文化学部への進学を決めた。「福井しあわせ元気国体2018」では8位入賞を果たし、来季はさらなる飛躍を期して練習に励んでいる。
走り高跳びで自身の身長と同じ1m72cmを跳んで「福井しあわせ元気国体2018」で8位入賞を果たした武田萌伽さんは、地域教育文化学部文化創生コースの1年生。入学と同時に陸上競技部に所属し、走り高跳びを専門競技として練習を重ね、着々と記録を伸ばしていった。陸上競技部は、全学部合わせて70人以上の部員を擁する人気部活。県の代表選手として国体などで活躍する選手も少なくない。武田さんも高校時代から県の合宿に参加するほどの有望選手で、陸上競技の大会や合同合宿を通して他校の先輩や友達も多かったという。
高校から本格的に走り高跳び競技に目覚めた武田さんは、陸上競技を続けるために大学進学を希望。県の合宿などでお世話になった先輩が在籍している安心感と、スポーツに関わる心理学や栄養学について学べることから本学地域教育文化学部を選んだ。
大学の部活では切磋琢磨できる仲間や専門的なアドバイスをくれる先輩も多く、特に筋力や走力アップに注力した練習を重ねてきた。その結果、力強いジャンプができるようになり、1年生シーズンの集大成ともいえる国体で自己ベストを更新。2度目の国体出場という経験値と、大学での新たなトレーニングが功を奏したといえる。
小学5年生の頃からさまざまな陸上競技大会に出場していた武田さんだが、中学までは陸上部がなかったため、本格的に取り組み始めたのは高校生になってから。中学時代に経験のあった四種競技の中でも、長身が生かせて得意だった走り高跳びに集中的に取り組むことになったが、選手は武田さん1人のみだったため、選手同士で教え合ったり、競い合ったりという環境にはなかった。
それが大学に入ってからは、環境が一変。顧問の先生だけでなく、外部のコーチやOBからの指導も受けることができ、より内容が濃く、質の高いトレーニングができている。同じ走り高跳びの選手だけでも4人。ハードルを使った足腰のバネを鍛える練習やウエイトトレーニングなど、競技に合った効率的な練習に共に取り組み、切磋琢磨できる環境が整っている。
また、陸上競技部全体の雰囲気も明るく楽しい個性派揃いで、入部当初の春合宿の時から居心地の良さを感じているという。練習時は厳しい先輩たちも、部活終わりには一緒に食事に出かけたり、生活面や勉学の相談にのってくれたり、オンとオフを上手に切り替えて接してくれる。週5日の練習と大学の授業、アルバイトと多忙を極める毎日だが、「今までで一番今が楽しい!」と笑顔で断言するほど充実した日々を送っている。
大学1年目のシーズン、国体前に出場した全日本インカレでは16位に終わり、「自分の実力はまだまだ全国レベルに達していない」と痛感したという。しかしその悔しさがモチベーションとなって、国体での自己ベスト更新、8位入賞につながったとも分析。この結果を自信に、来季はさらに結果にこだわっていきたいと意欲を見せる武田さん。全日本インカレでの上位入賞と日本陸上競技選手権大会(日本選手権)出場を目指す。
日本選手権は、国内のトップ選手が集まる憧れの大会。公式戦でハイレベルな記録をクリアしていないと出場することができない。出場を果たすには、自己ベストのさらなる更新が不可欠だ。国体で自己最高の1m72cmを記録したが、まだ山形県の記録1m74cmには届いていない。そのため、目の前の目標は県の記録を塗り替えること。これが達成できれば、日本選手権出場の可能性も見えてくる。
心強いことに今年度の陸上競技部の女子チームには、スポーツ栄養学を専門とする本学の管理栄養士の先生がついている。栄養面でのアドバイスを受けて、武田さんもバランスのとれた食生活が実践できている。サポートに恵まれた今の環境に感謝し、アスリートとして全国を飛び回り、各大会にチャレンジすることが夢。一つひとつ目標をクリアしていく武田さんの軽やかな跳躍に期待しよう。
たけだもか●地域教育文化学部文化創生コース1年。山形県新庄市出身。陸上競技部所属。「福井しあわせ元気国体2018」に走り高跳びの県代表選手として出場し、8位入賞。来季の目標は、全日本インカレで結果を残すこと。
※内容や所属等は2018年当時のものです。