山形大学校友会
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山形に残るという選択

                辻 幹生さん (宮城県仙台市出身)
                  H28.3  人文学部 法経政策学科卒業
                  現在  山形市役所子育て推進部こども保育課勤務

 私は宮城県仙台市の出身ですが、大学卒業後は山形市役所に入庁しました。現在は保育園に関する業務を担当しています。入庁して以来「なぜ仙台じゃなくて山形なの?」という質問を何度もされてきました。市町村の役場は、地元の発展に貢献したいと考えていらっしゃる方が多いので、これは当然の疑問です。山形市役所も職員の多くが地元出身者なので、これまで地元トークについていけずに苦悩する日も少なくありませんでした。
 私も、当初は地元で就職する気満々でした。その考えが変わったのは大学3年生のとき。そのキッカケがゼミの活動です。私が所属していた人文学部の山本匡毅先生のゼミでは、フィールドワークを中心とした地域政策の研究をしていたので、山形の魅力を肌で感じる機会が何度もありました。調査の際に重視していたのが「よそ者」の視点です。地域に外から来た若者が突然入るわけですから、当然そこに住民とは別の角度で物事を見ることになります。住民が普段見ている景色は、私たちから見たらとても輝いていたり、住民が日常にしていることは私たちが初めて見る光景だったりします。よそ者だからこそ気付ける地域の課題もあれば住民でさえも知らない魅力もありました。
 この「よそ者」の視点こそが、社会人一歩目を山形で迎える鍵になりました。よそ者の私が地元出身者の多く集まる組織に入ることで、自分だからこそ果たせる役割があり、周囲とは違った角度から山形の発展に寄与できると考えました。
 しかし悲しいことに、山形の学生の多くは、卒業を機に県外に出て行ってしまうという現状があります。私は、多くの山形の学生が山形に残るようになれば、山形はさらに面白い街になっていくと信じています。だからこそ山大生の皆さんには、山形にいるうちに山形の魅力に触れて、面白い山形人と話をして、「山形にいたい」と思ってもらえたら嬉しいですし、私自身もそういう人が増える街にしていくために尽力したいと考えています。

 さて、ここまで散々進路選択の話をしてきましたが、就職後の話を少し。私は小学4年生の頃からサッカーを続けています。山形市役所にもサッカー部があり、私も先輩に誘われて入部しました。全国の自治体職員のサッカー選手権大会が毎年行われており、山形市役所はその大会において全国大会出場を果たすことが目標です。今年は県予選を首位で突破しましたが、東北大会で敗退という悔しい結果に終わりました。また、休日は職場の同期や大学時代の仲間とフットサルをして汗を流しています。社会人になってからもサッカーを続けられること自体幸せなことなので、続けていけるように努力します。
 さらに、旅行も趣味の一つです。就職後も縁に恵まれて旅行をする機会も多くあり、4月から数えて12都道府県を訪れました。様々な土地を訪れるのは新鮮な気持ちになれたり、新たな知見が得られたりするので、これからも色々な地域へ旅をしたいです。


フットサル仲間と。(辻さんは左上)


大学のサークル仲間と卒業旅行で九州へ

 最後になりますが、学生の皆さんへ。私はいつも、「人間の最大の武器は習慣と信頼」だということを心に刻んでいます。何か新しいことに挑戦することでさえ勇気が必要で困難ですが、それを習慣にしていくことはその何倍も難しい。ただ、その自分の習慣(日常)としているものが思わぬところで自分を助けてくれたり、学生生活で何となく続けていたことが社会に出て役立ったりすることがあるかもしれません。ぜひ、何か一つでも自分だけの習慣をつくって、継続していってほしいと思います。また、学生時代にはかけがえのないたくさんの仲間たちに出会います。一人でも多くの信頼できる仲間と出会い、磨き合い、支え合い、一生ものの思い出を創ってください。