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 「山形大学大学院で学んだことを活かして」

          井上 あみ さん (愛知県名古屋市出身)
               H30.3: 山形大学大学院地域教育文化研究科
                    文化創造専攻(スポーツ科学分野)修了
               現 在: 千葉県船橋市立田喜野井小学校勤務

 山形大学大学院地域教育文化研究科に進学した理由としては、学部生のときにできなかった、剣道に関する研究をしたいという想いがあり、剣道に精通している先生のもとで取り組もうと思ったからです。
 大学院での生活は大変充実していました。というのも、研究とは一人で進めていくものだとこれまで捉えていましたが、多くの先生方や同期、そして同じ研究室の仲間とともに進めていくため、自分だけでは得られない発見、 そして交流を持てたからです。
 研究以外にも、大学院生の授業の中で台湾の学生と交流する機会があり、楽しい時間を過ごせました。冬の12月中旬から下旬頃台湾へ行き、現地の学生と交流を図るのですが、 こちらのつたない英語でも夜遅くまで話が尽きないほど盛り上がり、素晴らしい経験が出来ました。日本に帰国してからも連絡が続き、この授業があったからこそ、国境を越えた出会いができたと感じています。

台湾の学生との交流(筆者は2列目の左から3番目)

 以上のように、山形大学大学院では、多くの学びを得ることができました。時には、悩むこともありましたが、研究室の先生を始め他の先生方や仲間に支えられながら、人生の中で糧となる2年間を味わうことができました。 そしてこれまで学んできたことを活かすために現在、千葉県で小学校の教員をしています。まだまだ分からないことばかりで、日々子どもと共に奮闘している状況です。
 ただ、大学院で学んだことで1つだけは、この4月からずっと続けています。それは、相手に寄り添う気持ちをもつことです。大学院では動作の分析を行ってきましたが、その中で、目から入る情報以外に、 被験者がどのような意識で動作に取り組んでいたかを聞くことも、重要な情報として記録していました。相手の意思を汲むことで、視覚からでは見えないものがみえてきます。これは、運動以外にも通ずることだと思っており、 子どもの行動を外からみて判断するのではなく、なぜそのような行動をとったのかを本人に聞くことを心掛けています。そうすることで、こちらは相手に寄り添いながら、共に成長できる環境が整うと感じている次第です。
 小学校の教員になってからのやりがいは、子供の笑顔を見られたときです。笑顔になる理由は様々ですが、例えば、出来なかったことができるようになった時や、褒められたとき、あるいは楽しく過ごしているときです。 子どもの笑顔が見たいという想いが、今の原動力となっています。そして、これからの教員生活の夢は、指導法の提案です。これは、大学院生の頃から目指していることで、もし指導法が提案出来たら、 子どもが笑顔になるのと同時に、教員がどう指導すればいいのかがわかるようになります。体育では教科書が使用されていないため、教員独自の考えで授業が進められていきます。そうなると、 特に高学年では高度な技を身に着ける単元も出てくるので、どのような指導をすればよいのかを悩む先生方もでてきます。このような課題を解決すべく指導法を考えていきたいです。そして考えを進める中で、 現在でも交流が続いている大学の先生方のお力添えを頂きたいなと思っています。
 最後になりますが、大学院でやりたいことができたのも、周りの先生方また仲間との出会いが大きいと思っています。ただ、その出会いを見つけてつなげていくのは、自らの行動力だと考えているので、 ぜひ挑戦していく姿勢をもって取り組んでいくのもいいかと思います。自分一人だけでは限界があります。多くの人とつながることで、みえてくるものやチャンスが生まれると実感できた山形大学大学院でした。


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