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留学生現地レポート(2017年12月)

 山形大学校友会による「大学間交流協定大学への派遣留学生校友会支援事業」の支援を受けて、海外の協定大学に留学中の学生さんから届けられた現地での様子を紹介します。
 今回は台湾に留学中の森岡千春さんからの報告です。

 森岡千春さん (人文学部3年  留学先: 国立台湾師範大学(台湾))



鹿港にある鹿港城隍廟
 1.生活面
 現在私が通っている国立台湾師範大学は台湾第一の都市である台北に位置し、とても生活しやすいです。バスや地下鉄の駅がそこかしこにあり、乗車賃も日本よりずっと安く済みます。大学のメインキャンパスから2駅ほどの距離にある寮で生活していますが、大学周辺、寮周辺共に大学生向けの夜市(ナイトマーケット)が広がり、生活必需品と毎日の食事を買うことができます。寮に小さい調理スペースはありますが、半年の留学なので一から調理道具を揃えることはせずに毎日外食で済ませています。様々な種類の店があるので飽きることはありません。しかし、屋台やレストランだけでは食事内容が偏りがちになってしまうので、野菜や果物は意識してとるようにしています。1年間留学する予定の友人は調理道具を揃えて自分で料理をしています。


寮の近くの公館夜市


寮の近くの公館夜市

 寮は主に留学生向けで、様々な国から来た人たちが3人一部屋で住んでいます。完全な個人のスペースがないので疲れることもありますが、留学前に心配していたほどストレスは感じません。日本とは洗濯機や水質が異なり実際に使わないと洗濯の様子が分からないので、留学の際はあまり良い服は持ってこない方が良いかと思います。
 台湾の夏は毎日暑く、最高気温が35度を超えることも当たり前でした。30度の日に今日は過ごしやすいかな?と錯覚してしまうほどです。一方で12月に入った現在は毎日20度程で、日本で暮らしていれば過ごしやすい気温だと思うはずですが夏の暑さに慣れてしまったためにとても寒く感じます。台湾で生活している人は季節感よりも自分が過ごしやすいかどうかを重視して服を着ているので昨日は半袖だった人が今日はコートを着ている、ということもあります。
 改善しなければいけない点としては、台湾での生活に慣れて緊張感が無くなったこととルームメイトとの生活リズムの違いから起床時間が遅くなっていることです。休日もできるだけ様々な場所を見学したいと考えているのですが昼まで寝過ごしてしまうことがあります。

 2.学習面
 中国語で行われる学部の授業1つ、留学生向けの授業を3つと、大学付属の語学学校の週2回計6時間の授業を受けています。台湾に来た直後は先生の話す事務連絡などが聞きとれなかったので簡単な授業を探して受けることにしましたが、中国語にある程度慣れた今考えるともう少し難しい授業を選択しても良かったと考えています。毎週発表かテストがある、と忙しそうにしている友人を見ると、難しい内容であればその分授業を通して学べることが多いと感じます。
 一方で私は中国語を学ぶだけでなく卒業論文のテーマを探すことも留学の目的として設定しています。実際に現地を訪れることができる貴重な機会なので課題に追われていない分こちらに力を入れたいと考えていますが、研究の方法について悩んでいるうちに時間が経ってしまっています。これから留学する人はできるだけ早いうちから何を学びたいか、どのように学ぶかを考え、日本にいるうちにできるだけ下準備をしておいた方がいいと思います。また、少しでも進め方に困ったら誰かに相談するのがいいと思います。私は学部の授業のTAの方に協力してもらい、私の研究テーマに近いことを専門にしている教授にメールで質問しました。
 留学先では自主的に勉強できる人が成長すると思います。授業で与えられた課題だけでなく、自分で理解が足りないと思うところや気になったところを調べてモノにする努力を怠らないように意識していきたいです。

 3.交友関係
 中国語や専門の勉強以外にも、他の国からの留学生との交流でたくさんの国について関心を持つようになりました。全く使わなかったのでほとんど忘れてしまいましたが、私は昨年第3外国語としてドイツ語を履修していました。台湾に来てドイツ人の友人ができ、せっかく学習したのに忘れてしまっていることを後悔しました。また欧米圏の人はほとんどが英語を使いこなしているので、どの国に留学するにしても英語を学んでおくことで留学してからの交友関係を広げやすいかと思います。私は帰国してから中国語だけでなく英語やドイツ語も勉強を再開しようと考えています。
 留学というと外国人との交流をメインで考えてしまいがちですが、新しい日本人の友人ができることも楽しみの一つです。何より言葉の壁がないので留学中に困った時に相談しやすいですし、生まれ育ちの異なる人との会話は日本人同士であっても刺激になります。

 4.旅行
 休日は積極的にどこかへ出かけた方がいいと思います。普段の生活圏から出ると新しい発見がたくさんありますし、一つの国と言っても少し場所が変わるだけで様子が変わります。私は旅行で訪れた鹿港という街がとても印象に残っています。



鹿港にある鹿港奉天宮蘇府王爺の前に広がる市場

 ヨーロッパから台湾へ留学に来ている友人は土日に日本へ観光に行ったりしていました。このように一つの国にこだわらずに色々な所を見て回る方が自分の視野が広がります。私は半年しかいないこと、アジア諸国は帰国してからも比較的訪れやすいこと、という2つの理由で期間中出国できないタイプのビザを選びましたが、出入国に制限のないタイプのビザの方が自由度は高いです。


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