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「やまがたで過ごした4年間」

  理学部物質生命化学科4年 石川 遥 (静岡市出身)

 
筆者の 石川 遥 さん

 山形大学のイルミネーションが点灯され、周りの山々が雪化粧する季節となりました。私は現在、理学部の栗山研究室において「環境調和型有機合成」の研究をしており、卒業研究は終盤に差し掛かり実験や研究に追われる日々が続いています。


研究室での様子



 私は小学校教諭免許習得のため、来年から地元の静岡大学大学院の教育学研究科に進学することになりました。4年間過ごしてきた山形を去る日が近づきつつあることに寂しさを感じると共に、来年からの新たな生活にとてもワクワクしています。  山形大学に入学してから、様々な活動を通して、多くの方々と出会い、様々な価値観に触れ、感じたり学んだり、本当に色んなことを体験させて頂きました。東日本大震災から1年後に入学し、震災復興の活動をきっかけに、災害や防災活動、地域や街づくり活動、留学生支援や海外ボランティア、科学教室など様々な活動に参加させて頂きました。私がこの4年間で一番得たものは “人との繋がりとかけがえのない仲間”です。


フィリピン・クリオン島にて
台風災害ボランティア

JICAジュニア地球案内人プログラム


 “人とのつながり”の大切さを教えていただいたのは山形市役所の後藤好邦さんです。後藤さんは、私が尊敬する大人の方のお一人です。後藤さんは、東北自治体職員を中心とした有志の会「東北オフサイトミーティング(OM)」の発起人でもあり、全国各都道府県に仲間がいる山形市のスーパー公務員です。後藤さんとは大学1年の時に出会い、東北OMの活動や勉強会等を通じて、活動に対する姿勢や人とのつながりを大切にする姿勢、敷居は低く、志は高い姿勢など本当に多くのことを学ばせて頂きました。後藤さんから学ばせて頂いたことは、私の活動の原点となっています。


 
右側:山形市役所の後藤好邦さん

 4年間での大きな活動は、山形大学の学生有志団体「START Tohoku」、山形青年会議所の山形まちづくり塾での「市民のための山形検定」、福島の子どもたちの保養プログラム「森の休日」の3つです。

 1番目のSTART では、石巻を中心にツアーの企画や復興グッズの販売を通して、企画やミーティングの方法等、津波の恐ろしさや防災・減災の大切さについて学ばせて頂きました。震災復興の活動をする中で、多くの津波の被害に遭った地域や原発によって危険区域になったところ、仮設住宅等様々な場所に行きました。そこに住む地域の方々の生のお話を聞かせて頂いたことはとても貴重な経験になりました。

 2番目のやまがた検定では、検定の企画や問題作成等を行うことを通して、やまがたについての歴史や文化を学ぶことができました。問題を作成するにはやまがたのことを知らなければなりませんでしたが、やまがたについて学ぶうちに山形の新たな魅力や面白さにも気づくことができました。やまがた検定を通して山形が大好きになりました。

 3番目の森の休日では、福島の子どもたちと山形県朝日町の自然の中でいっぱい遊ぶことや親御さんとのお話を通して、自然体験の大切さや福島での生活の大変さを学ばせて頂きました。ゲームやテレビがない中で、森の中を走り回ったり、生き物を見つけたりで楽しそうにしている子どもたちを見るたびに、私自身が元気をもらっています。
【葉っぱ塾ブログ「森の休日」】
http://blog.livedoor.jp/happajuku/archives/cat_50051064.html


START Tohokuの石巻ツアーにて



市民のための山形検定
(「山形マスター」表彰式会場にて)

「森の休日」のひとコマ

  山形大学での4年間は、実験・研究など専門分野を学ぶことや課外活動を通して、自分がライフワークとして何をして行きたいのか、そのために何を学ぶ必要があるのかを、悩んだり挫折したりすることを繰り返し自分と向き合いながら考えられたと思います。また、親元を離れて山形に来て、地元静岡や山形の良さを知ると共に、地元について何も知らなかった自分に気づかされ、家族や友達・仲間の大切さを知ることができました。辛いこと、悔しいこと、悲しいことなども沢山ありましたが、支えてくれる仲間や同志に出会えたことで乗り越えることができました。山形での人との繋がりや仲間、そして経験したことは私の人生の財産です。これからも人とのつながりと仲間を大切にして行きたいと思います。


【4年間で出会った方々】






 来年からの大学院では、山形大学で学んだ化学の専門分野と教育分野を結びつけられるように勉学に励んで行きたいです。また、課外活動では山形での活動経験を地元での地域や防災、教育等の活動に大いに活かして“顔晴(顔が晴れる:みんなの顔が笑顔になる)”って行きたいと意気込んでいるところです。