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人文学部  川田 希

海外語学研修で学んだこと

 春季休業の3週間を利用し、カナダのバンクーバーで語学研修を行ってきました。バンクーバーはカナダ国内で第8位の人口規模を持つ大都市です。街は様々な人種の人々で溢れ、髪や肌の色がみんな異なっています。日本ではありえない光景なのではじめは圧倒されました。日本で決して味わうことのできない「人種のサラダボール」を体感することができ、貴重な体験でした。街の人々は温かくて友好的だと感じました。1人で街を歩いていると何度か声をかけられ、バンクーバーの見どころを教えてくれました。また、すれ違う女性は目が合うとたいてい微笑みかけてくれます。初めて1人で訪れた海外で不安だらけでしたが、彼らの優しさがすべて吹き飛ばしてくれるようでした。
 バンクーバーでは市内を走る路線バスやタクシーのほとんどすべてがハイブリッドカーです。バンクーバーは2010年に冬季オリンピックの開催地になったことから、環境問題への取り組みが盛んで、人々もエコについての関心が高いようでした。バンクーバーは、海、森、山に囲まれていて、豊かな自然で有名なのでそれらを守ろうという意識が強いようです。一歩先を越されているように感じました。
 滞在期間の3週間はホームステイを経験しました。ホストファミリーにはバンクーバーの気候、食事文化や、行事、教育事情、家庭事情、住宅事情について教えていただきました。一般家庭に滞在できたからこそ知ることができたのだと思います。異文化の中で生活する人の話を聞き、実際に体験することで、本を読んで学ぶより深く理解することができたと思います。
 語学学校では、“English Only”という母国語使用を禁止する規則が徹底されていました。そのおかげで3週間目にはほとんど頭で翻訳をしなくても、思ったことを自然に英語で口にすることができるようになりました。帰国し、母国語で会話するようになった今はその力が少しずつ衰えているのを感じます。英語しか話せない、また英語しか聞こえてこない環境に身を置き、無理やりにでも英語を使う状況を作ることで、自然と話せる能力が身に着いたのだと身をもって実感しました。
 初めての1人での海外渡航で不安だらけでしたが、サラダボールの中で一人ひとりが当たり前のように歩いている様子に感動し、なんだか勇気が湧きました。それからは初めての街を1人で探索したり、自分から声をかけたりと、積極的になれました。今までの自分には考えられないことなので、まるで新しい自分に生まれ変わったようです。ホストファミリーや研修先できた友人とは今でも連絡を取り合っています。初めてできた海外の知り合いとやりとりすることで、「世界は狭い」という言葉を改めて感じています。
 このような貴重な体験をさせていただき、語学研修を支えてくださった方々に心から感謝しています。ありがとうございました。