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理学部  朝倉 康太

留学状況

  2011年2月23日〜2011年3月8日(現地日時)の約2週間、スイスのジュネーブにあるCERN(ヨーロッパ合同原子核研究機関)というLHCをはじめ多くの加速器を有する研究機関に研修(短期留学)を行った。
  内容としては、平日は山形大学も参加しているCOMPASS(プロジェクト名)について、現地職員の説明とともに実験装置の見学。また、COMPASS以外のプロジェクト(ATLAS、ASACUSA等)についても同様に見学した。
休日はスイスの文化を知るということで各々の都市(ジュネーブ、ベルン、ローザンヌ)を散策した

*COMPASSとは素粒子の中のハドロンといわれるものの構造を調べることが目的のSPSという加速器を用いた国際プロジェクトの名称。

左から、ベルン、ローザンヌ、ジュネーブにて撮影

留学での成果・感想

物理のこと
 CERNで行われている研究の目的、どの程度のことまで分かってきたか、そして、これからの展望についての現場の職員からの生の声と実際の超大型実験装置を目の当たりにすることで、最先端物理の一端に触れることができた。
 はっきり言うと、ここでやっていることは、学部1年生の勉強からかなり遊離していると言わざるを得ない。しかしながら、1年生で得ておくべき基礎を上から(先端から)見ることで、今の勉強の大切さを再認識するとともに、これからのことについてより具体的に思い描くことができ、勉強に対するモチベーションが上昇した。
 また、分からないなら自分で勉強すればよいということで、職員の説明でよく分からなかったところをCERN内の図書館において調べる、自分の持ってきた資料で調べる等、「先端だから理解できなくて当たり前」と思っていた自分の考え方を改めさせられた。

英語のこと
  自分の話す英語はほとんど通じた。これは、ジュネーブが国際都市であることが関係していると考えられる。しかし、自分でとっさに言葉が出てこない。文章は大体頭の中に浮かんでも、口に出すのとは違うのである。行きの飛行機で隣に座った女性と英語で話した時に、「日本人は休日が少ないってよく言われるけど、休日制度や労働状況についてはどうなの?」といったようなニュアンスのことを尋ねられたときは流石に答えに窮した(普通はこんなこと聞かれない)。
  また、疑問文を肯定文にしてしまったり、現在形が過去形になってしまったりと、ケアレスともいえるミスが多い。慣れてくるとほとんどなくなるが、そんな恥ずかしい思いを私も何度かした。相手が状況で判断してくれるのが、せめてもの救いだった。
  また、相手の話すスピードが極端に早いときがある。お決まりの表現などが多く、200wpmに相当するくらいである(それ以上に感じることもある)。そういった場合は、相手が何を言いそうか大体予想がつくので、キーワードだけ確認して相手の言いたいことを考えた。
  全体として、英語力の幅がコミュニケーションの幅というのを痛感した。更に英語を勉強していきたい。