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人文学部  佐々木 優希

海外語学研修で学んだこと

 2008年の春、アメリカ合衆国ワシントン州立の短期大学を卒業し、日本に帰国した時から私は、「いつか必ずまたアメリカに再来したい」と思っていました。アメリカという国の土地柄とそこに暮らす人々は、とても多様性に富んでいます。人種、年齢、性別、国籍の異なる人々が、それぞれ独自性を持ちながら共生するアメリカという国は、日本で生まれ育った私にとっては未知の世界であり、いつか日本と海外をつなぐ懸け橋のような存在になりたいと思う漠然とした思いは、帰国後も強くなるばかりでした。そして、今回の海外語学研修が私にその機会を与えてくれ、私は三年ぶりにアメリカ西海岸のカリフォルニア州ロサンゼルスへ渡る事ができました。18歳から20歳にかけて海外留学の経験があったものの、見るもの、聞くもの、感じるものすべてが英語の環境に囲まれるのは久しぶりで、とても新鮮に感じられ、高校卒業後、初めてアメリカへ渡米した日の事を思い出しました。私は、この海外語学研修を通して、実践的な語学力を向上させることのみならず、大学卒業後、海外で働くために必要な知識や情報の収集、調査を現地で行い、就職に対する意識をより一層高めたいという思いがありました。そこで、現地に滞在している間は、出来るだけ沢山の人と会い、話を聞くことを常に意識し行動するようにしました。
  私が通ったロサンゼルスの語学学校のカリキュラムは、リーディング、ライティング、スピーキング、グラマー、プレゼンテーション、ディスカッション等のクラスがあり、英語を能動的に学習できる環境が整っていたので、積極的に英語を学びたかった私には最適な環境でした。先生方も皆フレンドリーで生徒との距離が近く、授業中は意欲的に質問する学生が目立ちました。 また、課外活動も市内観光、スポーツ観戦、バーベキュー、ポットラックパーティなど多岐に渡り、充実した毎日を送る事が出来ました。授業中、お互い英語が母国語でない韓国やタイの学生と文化や言語の壁を超えつたない英語でコミュニケーションを取り合っている時に感じる充実感は、英語学習へのモチベーションにつながりました。
  また、8年間カリフォルニア州の日系企業で働いている山形大学人文学部のOBの方とも現地で直接お会いする事ができ、彼の職場を見学させて頂いたり、彼の家族や会社の同僚の方とお会いし、日本人としてアメリカで働く事の魅力や、現地での就職活動のノウハウについてお話を伺う事が出来ました。お話の中では、2004年9月11日の同時多発テロ事件以来、アメリカ国内で非国民が働くために必要な労働ビザの取得が非常に困難になった事や、リーマンショックによるアメリカ経済の停滞などが大きな要因となり、日本の大学卒業者の米国での就職は難しく、厳しい道のりであるという事を教えて頂きました。 また、アメリカで就職する手段としては、米国の大学院へ進学し現地の企業に有利になる専門的知識を学ぶ、又は、日本国内の企業で数年間キャリアを積み、現地に長期駐在または出向するという大きく二つの選択になるであろうという事でした。実際に現地で働いている方とお話する事は、私にとって大変貴重な時間となりました。
  日本経済は、東日本大震災の影響により、ますます競争が激しくなっていくのではないかと思います。私は現在四年生で就職活動の真っ只中ですが、このような状況の中で研修へ行かせていただけた事への感謝の気持ちを忘れず、悔いのない学生生活と就職活動をしたいと思います。私の語学研修を支えてくださった方々に心から感謝しています。ありがとうございました。