山形大学校友会
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人文学部  三浦 美帆

語学研修を終えて

 私はこの春期休暇、イギリスのロンドンで1カ月を過ごしました。ホストファミリー、学校の先生や友達、店員、新聞や流れるテレビ番組、地下鉄やバスのアナウンスといった自分を取り囲むほぼ全てのものは勿論英語。そんな「英語の海」とも言える状況で、私は幾度となく溺れて沈んでしまいそうになりました。しかしその状況が、私の語学力上達を助けてくれたり、新たな考え方をもたらしてくれました。
 ステイ先はイギリス人マザー、スペイン、イタリア、ポーランド人の留学生の男の子(3人ともかなり英語が上手)でした。皆、「今日は何する予定?」「その服いいね!」「○○についてどう思う?」といったように、沢山話しかけてくれたり、私がおかしな英語を話したら「言いたいことは分かるけど、こう言った方が自然かなあ。」と直してくれたりしました。皆で映画を見て笑ったり、一緒に通学したり、時には言葉が足りなくてマザーに怒られたりもしましたが、皆のお陰で徐々に英語を話すことが怖くなくなりました。
 学校ではクラスメイトの前で自分の考えを発表したり、相手の考えについて意見を言い合ったり、先生が文法を教えるといった内容が中心でした。ここで少し苦労したのが、友達の話す英語が、母語の影響で時々聞き取りにくいことがあるということです。イタリア、モロッコ、アンゴラ、ブラジル、スイス、フランスなど、多くの国籍の友達ができたのですが、相手がどんな風に訛るのか把握して慣れるまでかなり戸惑いました。(私も話していると「ん?」という顔をされたので他の人のことも言えませんが…(笑))
 また、外国人学生は日本人学生より英語の文法を間違えることを恐れずよく喋るし、自己主張します。知っている英単語や文法の知識の量から言えば、多分日本人学生の方が多いでしょう。しかし私たちはその知識を声で、自分の言葉でアウトプットすることに不慣れで、加えて自分の意見がしっかりとしていないことが多いです。一方外国人学生は、知っている英単語の数がそのまま、自分の声でアウトプットすることができる英単語の数に繋がっているし、自分の意見を相手に何としても理解してほしいというパワーがすごいのです。このような学生達に刺激を受けて、私は日本にいた時よりも確実に「アウトプットできる」英単語の吸収に貪欲になれ、また「はっきりとした意見を持つ」ということが出来るようになりました。
 今回の研修で、ここには書ききれない位、様々なことを体験しました。母語が異なる人々と英語で理解しあおうと四苦八苦しながらも、共感しあったりすることは想像していたより感動的で、「もっと学びたい!分かりあいたい!」という感情をもたらしてくれます。 英語に限らず、「学ぶ」ということは自分の世界を広げてくれるものです。私も今後一層の勉強、「柔軟でありつつもしっかりとした意見」を持つことを意識して、一回り大きくなった自分で「英語の海」に再び飛び込みたいと思います。