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人文学部  佐藤  修平

留学報告

留学先:アメリカ合衆国・コロラド州立大学
期間:2011年8月〜2012年5月

 私は去年の8月から今年の5月まで、アメリカ、コロラド州立大学に交換留学生と勉学に遊びに励みました。今、留学生活を振り返ってみると約1年間の留学は毎日が発見に溢れ、私の好奇心を刺激する日々だったいう印象と同時にかなり滞在期間が短く感じました。私にとっては、この留学が人生で初めての経験で、海外には以前にも何度が行ったことがあるのですが、滞在しても三日程度でした。ですが、不思議と不安は全くありませんでした。むしろ、「一体この先に何が待っているんだろう」と思い馳せていました。
 私は語学学校と大学の講義を平行して受講していました。語学学校と言っても、大学に付属していて色々な国から来た方々がそこで学んでいて、また、アメリカの大学への進学を狙う人たちと学校だったため、かなり学問的な英語を集中して学びました。例えば、英語で、ある社会問題についてのアンケートを作成し、実際にアンケートを集計して、それについての分析をエッセイにまとめる講義や、英語で模擬裁判もしました。最初はついて行くので必死でしたが、だんだんと要領を掴んでいきました。そこの学校で知り合った友達とはよく遊びに行きました。私の友達の中には400万円の車を乗り回すサウジアラビアの公務員の方や、MITの大学院を目指す韓国の同じ年代の友達など多種多様な価値観や考え方を持った友達がいました。価値観が違う人と会うのはかなりの社会勉強になりました。語学学校では英語の習得以外に、人間的に、もっと性格に言えば「自分とは全く違う考え方を持った人とも、以前よりもより素直にその考え方を受け入れるようになった。」、「その考え方も良いですね。」と建前ではなく、心からそう思えるようになりました。前述した、考え方というのは、今後のグローバル社会で大いに役に立つと思います。
 大学の講義ではプレゼンテーションについての実践的な講義や私の専門であるマネジメントのクラス、グローバル化を多角的視点から考察する授業を受講していました。プレゼンの講義では形式の違うプレゼンの仕方を学び、実際に講義内で練習をするという内容でした。日本でのプレゼンの講義というのは、ただただ、プレゼンするという感じの傾向が強いなぁと感じていたのですが、アメリカの同じ種類の講義では、プレゼンについての要約、概要、自分自身の考察など、プレゼン以外にもやらなくてはならないことがたくさんあり、プレゼンも、声の大きさ、語彙力のレベルなどから構成される100以上もの評価基準から毎回点数形式で評価されます。また、アメリカの学生のプレゼンを聞いているときは、なにか、心に訴えてくるものがあり、人を引き込む力があるなぁと毎回の講義で強く感じました。この顕著な例として、スティーブジョブズのプレゼンなどがあるのではないかと思います。マネジメントのクラスでは、教科書に沿って一応は進むのですが、毎回の講義の大半は教授と学生による、対話でした。あるビジネスに関する話題を学生が持ち込み、みんなでそれについて話すのです。学生の質が高くなければ、出来ないことです。また、グローバル化について、考える講義では、色々な国から来た学生とグローバル化によって引き起こされた事象を話し合い、私の知識と言うよりかは、この講義を通して、人間的な面がより深くなりました。
 最後にこの留学を通して、いくつか考えさせられたことがあります。まず1つ目は、「People don’t want to know “how” fluently you can speak English but, they want to know “What” you think.」つまりは、英語がどれだけ喋れるかは究極的には重要でなく、自分自身の考え方やアイディアがもっと大切だということです。このことを強く認識するようになったのは、私と同じようにアメリカに留学に来た学生と話しているときです。彼らは完璧な英語を話すわけではないのに、すごく英語の会話を楽しんでいるように見えたのです。彼らに聞いてみると、他の人の意見が知れるということがとても楽しいのだそうです。間違いをするのも当たり前だから気にしない。「Who cares?」だそうです。そこで私は「なるほどなぁ!」ひらめきました。また、色々な国の方々と出会って、これからの将来のビジネスシーンにおいては従来の海外企業との「競争」ではなく「協力」が必要なのでないかと感じました。お互いの国のために「協力」する。不可能と言われてしまえば、終わりですが、私はそれを実現したい固く心の中で誓いました。他にも、発展途上国から来た友達の方が、目がキラキラ輝いていて、想像力に富んでいる印象を受けるなど、本当にたくさんの経験をしました。ただ、それら1つ1つの経験はまだ、点でしかありません。自分でもまだ消化しきれていないのです。それらが将来、線と線で結び合って何かが生まれると信じてこれからも色々なことに積極的に挑戦していきたいと思います。また、山形大学交友会様のご支援本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

人文学部  佐藤 修平 人文学部  佐藤 修平