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人文学部 長澤 愛佳

留学報告

留学先:ラトビア・ラトビア大学
期間:2013年1月〜2013年6月

 ラトビアから日本に帰って来て、本当にラトビアに5か月いたのだろうかと考えてしまうくらい、私にとってこの5か月はあっという間で、今思うとなんだか夢の中にいたようなそんな感じに思えます。と、同時に日々いろんなことがあって、それはハプニングだったりうれしいことだったり、日本では味わえないようなことの連続で、内容の濃い充実した5か月間でした。日本に帰って来て知り合いに会うたびに言われるのが「大人っぽくなったね」です。自分でもこの5か月で大きく成長したなあと感じています。それは英語力をはじめ、精神面、考え方そして行動力と本当に様々な大きな面でこのラトビア留学を通して学ぶことができました。
 ラトビアの人々の多くは英語を話しません。ラトビアに行く前はヨーロッパだし英語もけっこう通じるんじゃないか、と軽く考えていた私はラトビアに着いて驚きました。スーパーでの表記はほとんどがラトビア語だし、街ではラトビア語とロシア語が飛び交っているし、道端で道を尋ねるために英語を話せる人を探すのに一苦労なんてことは日常茶飯事です。ラトビア語はラトビア大学の授業で少し習って、留学の最後の方では、ラトビアのテレビを見て「あ、これ授業で習った単語だ」と気づくようにはなりましたが、ラトビア語で日常会話なんて夢のまた夢でした。
 ラトビアでどうやって英語力が向上したかというと、留学生との会話の中だったり英語でなされるラトビア語等の大学の授業です。ラトビアにはたくさんの留学生がいろんな国から来ています。ドイツ、フランス、スペインを始めとするヨーロッパ諸国から韓国、ベトナムそしてウズベキスタンやグルジア等のアジア諸国まで日本ではなかなか会えないような国からの留学生も多数います。そんな様々な留学生が会話の時に使うのが英語です。この留学を通して英語の便利さ、力強さを感じました。英語がわかれば世界中の人と話せる、このことを日に日に感じ、周りの留学生と仲がよくなればなるほど、英語がわかるようになればなるほど、もっと英語をわかるようになりたいと感じました。しかしながら、英語は留学のために日本で勉強していったにもかかわらず、留学当初は留学生たちが話す早い英語についていけず、ましてや授業なんて先生が流暢な英語をずっと話していて、全く聞き取れませんでした。それがいつごろからか「今日の授業聞き取れなかった」から「今日の授業のあの部分が聞き取れなかった」にかわっていることに気がつきました。もしかして私の英語上達してるんじゃないかとますます勉強意欲にわいていたことを思い出します。話す英語と日本で授業で習った英語は大きく違います。速い英語の聞き取りや何を次に言うかすぐに考えなければならないスピードさ、そして伝えよう聞こうとする粘り強さ。これらは実際に英語で外国人と話してみなければわからないことだと思います。英語で話す機会を、しかも5か月という長い期間、留学を通して得られて本当に幸せだったなと思います。
 日本人留学生が少なくいろんな国からの留学生に会えたこともラトビアに留学に行ってよかったなと思う大きな要因です。ラトビアに行って世界中に友達ができました。しかも5か月一緒に生活した大事な仲間です。私のルームメイトはスペイン人でした。彼女とは最初から気が合い、私がラトビアに1月23日に着いて何日か後には一緒に凍った海の上を歩きに行きました。そんな彼女はやはり明るいし、パーティー大好きなまさにスペイン人という感じの女の子でした。そんな彼女と話していて最初私はよく「ごめんね」と言っていました。これは私に限らず日本人の特徴だと思います。ある日いつも通りごめんねと言った私に彼女は「なんでごめんなの?」と聞いてきました。最初その言葉を聞いたとき、ちょっとむっとしたというか、「謝りたかったんだから謝っていいじゃないか」と、「逆にそっちの方は謝らなさすぎるよ」と思っていました。でもよくよく考えてみると、自分のやりたいことやったり、言ってるだけなんだからそんなに謝らなくていいのかと思うようになり、ごめんの数が減っていきました。と、同時にその子のごめんやありがとうの数が増えていきました。今考えると、私とその子は日本とスペインという全然正反対の性格の国から来て、いい影響をお互いにしあっていたんだと思います。ラトビアという遠い国へ行って、そのスペイン人のルームメイトに出会えたことを私は本当にラッキーだったと感じています。彼女だけではなくこの留学で出会った人たちの考え方を通して私は自分のやったり言ったりすることに自信を持てるようになりました。そして海外でいろんな経験をしてきた私は周りの人たちに話したいことが増えたと同時に、英語とラトビア語で悪戦苦闘した後には微妙なニュアンスも簡単に伝えられる日本語のすごさを感じて、思っていることをたくさん話したいと感じるようになりました。そのため日本に帰って来てからは、ラトビアに行く前よりも会話をすることの楽しさを実感しています。
 ラトビア留学を通して学んだことはとても大きいです。それは他の留学生、ラトビア大学の先生そしてラトビアの人々、そういった多くの人に出会い、話したことから得たものばかりです。この経験を生かしてまた様々なことにチャレンジしていきたいと思っています。

人文学部 長澤 愛佳 人文学部 長澤 愛佳