○山形大学の研究活動における行動規範に関する規程
平成18年10月18日
目次
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 責任体制(第9条・第10条)
第3章 研究活動に関する行動規範委員会(第11条―第16条)
第4章 不正行為の事前防止のための取組(第17条―第20条)
第5章 研究活動における特定不正行為への対応(第21条―第37条)
第6章 特定不正行為以外の不正行為への対応(第38条)
第7章 その他(第39条―第41条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は,山形大学(以下「本学」という。)の「理念」及び「使命」を踏まえ,本学の研究者としての良心と良識に従って,社会の信頼と期待に応える研究活動を一層進めるため,研究活動における行動規範及び不正行為が指摘された場合などの措置等を定めることを目的とする。
(研究活動の基本姿勢)
第2条 本学は,学問の自由の下に,研究者の自主的かつ創造的な研究活動を尊び,研究成果が人類の平和的発展や福祉・文化の向上に寄与する一方で,人類のさまざまな営みや世界観に多大な影響を与えることを常に認識し,研究の方法及び内容を絶えず自省しなければならない。
2 本学は,研究活動を自ら点検し,これを社会に開示するとともに,適切な第三者からの検証を受け,説明責任を果たさなければならない。
3 本学は,研究活動の不正行為について学術研究の信頼保持のために厳正な態度で臨まなければならない。
(研究者の行動規範)
第3条 本学において,研究に携わる全ての者は,研究者としての誇りと使命を自覚し,研究活動において不正行為を行わない,関与しない,ことはもとより,高い倫理観をもって研究活動の透明性と説明性を自律的に保証するよう努めなければならない。
2 指導的立場に立つ研究者は,研究活動の実施に際して,若手研究者及び学生に対し,常に研究活動の本質及びそれに基づく研究作法や研究者倫理に関する事項を指導することにより,研究に対する国民の信頼を堅持しその負託に応じなければならない。
(1) 研究活動 先人達が行った研究の諸業績を踏まえた上で,観察や実験等によって知り得た事実やデータを素材としつつ,自分自身の省察・発想・アイディア等に基づく新たな知見を創造し,知の体系を構築していく行為をいう。
(2) 研究成果の発表 研究活動によって得られた成果を,客観的で検証可能なデータ・資料を提示しつつ,科学コミュニティに向かって公開し,その内容について吟味・批判を受けることをいう。
(3) 捏造 存在しないデータ,研究結果等を作成することをいう。
(4) 改ざん 研究資料・機器・過程を変更する操作を行い,データ,研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工することをいう。
(5) 盗用 他の研究者のアイディア,分析・解析方法,データ,研究結果,論文又は用語を,当該研究者の了解若しくは適切な表示なく流用することをいう。
(6) 二重投稿 他の学術雑誌等に既発表又は投稿中の論文と本質的に同じ論文を投稿することをいう。
(7) 不適切なオーサーシップ 論文著作者が適正に公表されないことをいう。
(8) 部局及び部局長 次の表に掲げるものをいう。
部局 | 部局長 | |
各学部 | 当該学部を基礎とする研究科及び当該学部に置く教育研究支援施設を含み,地域教育文化学部にあっては教育実践研究科を,医学部にあっては医学部附属病院を含む。 | 各学部長 |
学士課程基盤教育院 | 学士課程基盤教育院長 | |
附属学校 | 附属学校運営部長 | |
各キャンパス | この表に掲げる他の部局を除き,当該キャンパスに置く教育研究支援施設及び図書館を含む。 | 各キャンパス長 |
大学本部 | 戦略本部,機構及び所管する教育研究推進組織を含む。 | 総務関係業務を担当する理事 |
(対象となる研究活動の不正行為)
第5条 この規程において,研究活動における不正行為(以下「不正行為」という。)とは,故意または研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠ったことによる次の各号に掲げる行為をいう。
(1) 捏造
(2) 改ざん
(3) 盗用
(4) 二重投稿
(5) 不適切なオーサーシップ
(6) 前5号以外の行為で研究活動の本質や研究活動・研究成果の発表の作法に抵触する行為(研究費の不正使用を除く。)
(不正行為に該当しない行為)
第6条 この規程において次に掲げる行為は,不正行為に該当しない。
(1) 悪意のない誤り(科学的に適切な方法により正当に得られた研究成果が結果的に誤りであった場合を含む。)
(2) 意見の相違
(対象となる研究資金)
第7条 この規程において不正行為の対象となる研究資金は,研究者が当該不正行為に係る研究活動を行うに際して費消した全ての研究資金とする。
(対象となる研究者)
第8条 この規程の対象となる研究者は,本学において研究に携わる全ての者をいい,常勤,非常勤の別,国立大学法人山形大学からの給与支給の有無を問わない。また,学生,博士研究員も含まれることがある。
第2章 責任体制
(学長,担当理事又は副学長及び部局長の責務)
第9条 学長は,本学全体の研究活動における行動規範の遵守,不正行為の防止及び不正行為への対応に関する業務を統括しなければならない。
2 研究関係業務を担当する理事又は副学長(以下「研究担当理事等」という。)は,学長を補佐し,研究活動における行動規範の遵守,不正行為の防止及び不正行為への対応に関する業務を行わなければならない。
3 部局長は,当該部局の研究活動における行動規範の遵守,不正行為の防止及び不正行為への対応に関する業務を行わなければならない。
(研究倫理教育責任者)
第10条 研究者に求められる倫理規範を修得させるための教育(以下「研究倫理教育」という。)について責任を持って実施するため,各部局に研究倫理教育責任者を置く。
2 前項の研究倫理教育責任者は,当該部局長をもって充てる。
4 研究倫理教育責任者は,当該部局において研究倫理教育を効果的に行うため,必要に応じ研究倫理教育副責任者を置くことができる。
第3章 研究活動に関する行動規範委員会
(研究活動に関する行動規範委員会の設置)
第11条 学長は,研究活動における行動規範の遵守及び不正行為防止策を検討する審議機関として研究活動に関する行動規範委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(委員会の任務)
第12条 委員会は,次に掲げる任務を担う。
(1) 研究活動における行動規範の遵守に関すること。
(2) 不正行為防止のための自己点検・評価・改善に関すること。
(3) その他不正行為防止対策に関すること。
(委員会の組織)
第13条 委員会は,次に掲げる委員で組織する。
(1) 研究担当理事等
(2) 各学部ごとに,山形大学学術研究院規程第8条第1項に基づく主担当教員(以下「主担当教員」という。)として当該学部に配置された教授の中から学部長が選出した者 各1人
(3) その他学長が指名する者 若干人
(委員の任期)
第14条 前条第2号に掲げる委員の任期は,2年とする。ただし,委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は,前任者の残任期間とする。
2 前条第3号に掲げる委員の任期は,その都度学長が定める。
3 前条第2号に掲げる委員は,再任されることができる。
(委員長)
第15条 委員会に委員長を置き,第13条第1号に掲げる委員をもって充てる。
(会議)
第16条 委員会は,委員長が招集する。
2 委員会は,委員総数の3分の2以上の委員が出席しなければ,会議を開き,議決することができない。
3 委員会の議事は,会議に出席した委員の過半数で決し,可否同数のときは,委員長の決するところによる。
4 前項の場合において,委員長は,委員として議決に加わる権利を有しない。
第4章 不正行為の事前防止のための取組
(共同研究)
第17条 研究者は,共同研究における個々の研究者等の役割分担及び責任を明確にして共同研究を実施しなければならない。
2 共同研究を代表する研究者は,当該共同研究の研究活動の全容を把握し,研究成果を適切に確認しなければならない。
3 共同研究を代表する研究者が配置(教員にあっては主担当教員としての配置,その他の研究者にあっては所属をいう。以下同じ。)されている部局の長は,前項による把握及び確認の状況を確認しなければならない。
(若手研究者への支援)
第18条 部局長は,若手研究者が適切な研究倫理観を持って自立した研究活動を遂行できるよう,支援又は助言がなされる環境整備に努めるものとする。
(研究データ等の保存)
第19条 研究者は,実験・観察ノート等の研究データを一定期間保存し,学長,研究担当理事等又は部局長の求めに応じ,開示しなければならない。
2 前項における研究データの内容,保存期間については,各部局において定める。
(研究倫理教育)
第20条 研究倫理教育責任者は,当該部局における研究者の研究倫理の向上を図るため,委員会が定める指針に基づき,定期的に研究倫理教育を実施しなければならない。
2 研究者は,前項の研究倫理教育を各部局が定める期間ごとに履修しなければならない。
3 研究倫理教育責任者は,当該部局に配置されている研究者について,第1項の研究倫理教育の履修状況を確認しなければならない。
4 部局長は,当該部局における学生の研究倫理の向上を図るため,研究倫理教育の実施を推進しなければならない。
第5章 研究活動における特定不正行為への対応
(受付窓口の設置)
第21条 学長は,特定不正行為に関する告発や情報提供に対応するための受付窓口を次の各号に定めるところにより設置する。
(1) 大学本部における受付窓口は研究情報部とし,その責任者は研究情報部長とする。
(2) 大学本部以外の各部局における受付窓口は,当該部局において定め,その責任者は,当該部局長とする。
(告発)
第22条 特定不正行為の疑いが存在すると思料する者は,何人も,原則として口頭又は書面による告発を,前条に定める受付窓口において行うことができる。
2 前条に定める受付窓口の責任者は,告発や情報提供があった場合には,直ちに研究担当理事等へ通知する。
(1) 告発は,原則として,顕名により行われ,第5条第2項に規定する研究活動の特定不正行為を行ったとする研究者・グループ,特定不正行為の態様等,事案の内容が明示され,かつ不正とする合理性のある理由が示されていると判断されるものを受理する。
(2) 匿名による告発があった場合,その内容が前号と同様のものであると判断されるときは,顕名の告発があった場合に準じた取扱いをすることができる。
2 学長は,前項の規定により,研究担当理事等から,告発の受理又は不受理を決定した旨の報告を受けた場合には,関係部局長及び告発者へその旨を通知する。
3 告発があったが,本学が調査を行うべき機関に該当しないときは,該当する研究機関等に当該告発を回付する。また,告発があったが,本学の他にも調査を行う研究機関等が想定される場合は,該当する機関に当該告発について通知する。
4 学会等の研究者コミュニティや報道により特定不正行為の疑いが指摘された場合は,匿名による告発があった場合に準じて取り扱う。
5 特定不正行為の疑いがインターネット上に掲載されていることを本学が確認した場合は,匿名による告発があった場合に準じて取り扱う。
6 文部科学省等資金配分機関による調査の求めがあった場合は,匿名による告発があった場合に準じて取り扱う。
7 告発の意思を明示しない相談については,研究担当理事等はその内容に応じ,告発に準じてその内容を確認・精査し,相当の理由があると認めた場合は,相談者に対して告発の意思があるか否か確認する。これに対して告発の意思表示がなされない場合にも,研究担当理事等の判断で当該事案の調査を開始することができる。
8 特定不正行為が行われようとしている,あるいは特定不正行為を求められているという告発・相談については,研究担当理事等はその内容を確認・精査し,相当の理由があると認めたときは,被告発者に警告を行う。
(調査を行う機関)
第24条 本学に所属する(どの研究機関等にも所属していないが,専ら本学の施設・設備を使用して研究する場合を含む。以下同じ。)研究者に係る特定不正行為の告発があった場合,原則として本学が告発された事案の調査を行う。
2 被告発者が本学を含む複数の研究機関に所属する場合,原則として被告発者が告発された事案に係る研究活動を主に行っていた研究機関を中心に,所属する複数の研究機関が合同で調査を行うものとする。ただし,中心となる研究機関や調査に参加する研究機関については,関係研究機関間において,事案の内容等を考慮して別の定めをすることができる。
3 被告発者が本学以外の研究機関で行った研究活動に係る告発があった場合,本学と当該研究活動が行われた研究機関とが合同で,告発された事案の調査を行う。
4 被告発者が,告発された事案に係る研究活動を行っていた際に本学に所属しており,既に本学を退職している場合,現に所属している研究機関が本学と合同で,告発された事案の調査を行う。被告発者が本学を退職後,どの研究機関にも所属していないときは,本学が告発された事案の調査を行う。
6 本学による調査の実施が極めて困難であると,告発された事案に係る資金配分機関が特に認めた場合,本学は当該資金配分機関に調査を委託することができる。この場合において,当該資金配分機関から協力を求められたときは,本学は誠実に協力するものとする。
7 本学は,他の研究機関又は学協会等に対し,調査を委託すること又は調査に関する協力を依頼することができる。
(予備調査)
第25条 被告発者が配置されている部局長は,第23条第2項に基づく告発の受理の通知を受けた場合には,予備調査を行わなければならない。被告発者が複数であり複数の部局が関係する場合は,当該部局長は,合同で予備調査を行わなければならない。
2 部局長が当該事案に関与している又は利害関係にある疑いのある場合は,あらかじめ部局長が指名した者が,当該事案の調査に係る部局長の職務を代理する。なお,部局長は,本項本文の規定により指名した者を研究担当理事等に文書で報告しなければならない。
3 予備調査は,告発された行為が行われた可能性,告発の際示された合理性のある理由の論理性,告発された研究の公表から告発までの期間が,生データ,実験・観察ノート,実験材料・試薬など研究成果の事後の検証を可能とするものについての各研究分野の特性に応じた合理的な保存期間,又は被告発者が配置されている部局が定める保存期間を超えるか否かなど告発内容の合理性,調査可能性等について調査を行う。
4 告発がなされる前に取り下げられた論文等に対する告発に係る予備調査を行う場合は,取り下げに至った経緯・事情を含め,特定不正行為の問題として調査すべきものか否かの調査を行う。
5 予備調査を行う組織は,次項に定めるもののほか,当該部局長の定めるところによる。
6 予備調査を行う組織には,当該事案について自らが関与している又は利害関係にある疑いのある者を加えることができない。
7 部局長は,速やかに予備調査を開始し,告発の受理決定後30日以内に予備調査の概要,本調査の必要性の有無についての判断根拠を記載した調査結果を,研究担当理事等に報告する。
8 研究担当理事等は,前項により調査結果の報告を受けた場合は,その内容を確認の上,学長に報告する。
(本調査の決定)
第26条 学長は,前条第8項による調査結果の報告を受け,本調査を行うか否かを決定する。
2 学長は,本調査を行うことを決定したときは,その旨を研究担当理事等及び関係部局長へ通知する。併せて,告発者及び被告発者に通知し,本調査への協力を求める。被告発者が本学の職員でない場合には,これらに加え被告発者が所属する機関にも通知する。
3 学長は,本調査を行わないことを決定した場合には,その旨を理由とともに研究担当理事等,関係部局長及び告発者に通知する。この場合,予備調査に係る資料等を保存し,当該事案に係る資金配分機関や告発者の求めに応じ開示するものとする。
4 学長は,本調査を行うことを決定したときは,当該事案に係る資金配分機関及び関係府省庁に本調査を行う旨報告する。
5 学長は,本調査に当たって,告発者が了承した場合を除き,調査関係者以外の者や被告発者に告発者が特定されないように配慮する。
(本調査)
第27条 前条により本調査を行うことが決定された場合には,研究担当理事等は,本調査を行うため,速やかに調査委員会を設置しなければならない。
3 調査委員会の委員には,当該事案について自らが関与又は利害関係にある者を加えることができない。
4 調査委員会の委員は6名程度とし,半数以上を学外有識者としなければならない。
5 研究担当理事等は,調査委員会を組織した場合は,速やかに委員の氏名及び所属を学長に報告する。
6 調査委員会は,本調査を行うことが決定されてから30日以内に本調査を開始する。
7 本調査は,次の各号に掲げる方法により行う。
(1) 告発された当該研究に係る論文や実験・観察ノート,生データ等の各種資料の精査や,関係者のヒアリング,再実験の要請など
(2) 被告発者の弁明の聴取
8 調査委員会は,被告発者に対し再実験などにより再現性を示すことを要請した場合,あるいは被告発者の自らの意思によりそれを申し出て調査委員会がその必要性を認める場合は,それに要する期間及び機会に関し調査委員会により合理的に必要と判断される範囲内において,これを行う。ただし,被告発者により同じ内容の申し出が繰り返して行われた場合において,それが当該事案の引き延ばしを主な目的とすると調査委員会が判断するときは,当該申し出を認めない。
9 調査の対象となる研究は,告発に係る研究のほか,調査委員会の判断により調査に関連した被告発者の他の研究も含めることができる。
10 調査委員会は,本調査の開始後,150日以内に次に掲げる調査結果をまとめ,研究担当理事等に報告する。ただし,当該期間内に報告できない合理的な理由がある場合は,その理由及び報告の予定日を明らかにし,研究担当理事等の承認を得るものとする。
(1) 特定不正行為が行われたか否か
(2) 特定不正行為が行われたと認められた場合は,その内容,特定不正行為に関与した者とその関与の度合い,特定不正行為と認められた研究活動に係る論文等の各著者の当該論文等及び当該研究活動における役割
(3) 特定不正行為が行われなかったと認められた場合は,告発が悪意に基づくものであるか否か
11 研究担当理事等は,前項により調査結果の報告を受けた場合は,その内容を確認の上,学長に報告する。
12 調査委員会は,第10項第3号の調査を行うに当たっては,告発者に弁明の機会を与えなければならない。
(告発者等への通知)
第28条 学長は,前条第5項に基づく報告を受け,告発者及び被告発者に,調査委員会委員の氏名及び所属を通知する。被告発者が本学の職員でない場合には,これらに加え被告発者が所属する機関にも通知する。
2 告発者及び被告発者は,前項により通知を受けた調査委員会委員について,通知を受けた日の翌日から起算して14日以内に学長に対し異議申立てを行うことができる。
3 学長は,前項による異議申立てがあった場合,異議申立ての内容を審査し,その内容が妥当であると判断したときは,当該異議申立てに係る委員を交代させるものとする。
4 学長は,前項により委員を交代させたときは,その旨を告発者及び被告発者に通知する。
(特定不正行為に関する認定)
第29条 学長は,第27条第11項による調査結果の報告を受け,役員会で審議した後,次に掲げる特定不正行為に関する認定を行う。
(1) 特定不正行為が行われたか否か
(2) 特定不正行為が行われたと認められた場合はその内容,特定不正行為に関与した者とその関与の度合い,特定不正行為と認められた研究活動に係る論文等の各著者の当該論文等及び当該研究活動における役割
(3) 特定不正行為が行われなかったと認められた場合は,告発が悪意に基づくものか否か
(1) 関係部局長
(2) 告発者及び被告発者(被告発者以外で特定不正行為に関与したと認定された者を含む。以下同じ。)。ただし,被告発者が本学の職員でない場合には,これらに加え被告発者が所属する機関
(3) 資金配分機関及び関係府省庁
2 学長は,告発が悪意に基づくものと認定を行った場合は,前項に加え告発者が所属する機関に通知する。
3 学長は,特定不正行為に関する認定を行った場合は,経営協議会へ報告する。
2 不服申立てに係る審査は,調査委員会が行う。
(研究資金の返還・執行停止等)
第32条 学長は,特定不正行為が行われたと認定を行った研究活動に係る公的研究資金については,特定不正行為の重大性,悪質性及び特定不正行為の関与の度合いに応じて全額又は一部を返還させる。
2 学長は,研究資金の交付中に特定不正行為が行われたと認定を行った研究活動に係る公的研究資金については,特定不正行為の重大性,悪質性及び特定不正行為の関与の度合いに応じて執行停止を命ずる。
3 学長は,特定不正行為が行われたと認定された論文等の取り下げを勧告する。
(研究資金への応募資格の停止等の措置)
第33条 学長は,特定不正行為が行われたと認定を行った場合は,研究資金への応募資格の停止等の措置を講ずる。
(1) 国費による競争的資金を活用して行った研究について,資金配分機関において特定不正行為が行われたと認定された場合
資金配分機関において応募資格停止の措置が講じられたときには,国費による競争的資金以外の公的研究資金による研究についても,研究代表者,研究分担者(共同研究者)及び研究補助者の応募資格の停止の措置は,特定不正行為の重大性,悪質性及び特定不正行為の関与の度合い(以下「特定不正行為の程度」という。)に応じて同様の取扱いをする。
(2) 国費による競争的資金以外の資金を活用した研究について,本学において特定不正行為が行われたと認定した場合
研究代表者,研究分担者(共同研究者)及び研究補助者の当該研究資金を含めた公的研究資金の応募資格の停止の措置は,特定不正行為の程度に応じて,国における措置内容に準じた取扱いをする。
(懲戒)
第34条 部局長は,第30条第1項に基づき特定不正行為に関する認定の通知を受け懲戒理由に該当する場合には,国立大学法人山形大学職員就業規則など関係の規則の定めるところにより手続きを行う。
(調査結果の公表)
第35条 学長は,特定不正行為が行われたと認定を行った場合は,速やかに調査結果を公表する。
2 前項の規定に基づく調査結果の公表の内容は,次に掲げるとおりとする。ただし,合理的な理由がある場合は,特定不正行為に関与した者の氏名・所属などを非公表とすることができる。
(1) 特定不正行為に関与した者の氏名・所属
(2) 特定不正行為の内容
(3) 公表時までに行った措置の内容
(4) 調査委員の氏名・所属
(5) 調査の方法・手順
(6) その他必要と判断した事項
3 学長は,特定不正行為が行われなかったとの認定を行った場合は,原則として調査結果を公表しない。ただし,公表までに調査事案が外部に漏えいしていた場合等特定不正行為を行わなかったと認定された者の利益を守るために必要な場合には,調査結果を公表することができる。
4 学長は,特定不正行為が行われなかったと認められた場合において,告発が悪意に基づくものと認定を行った場合は,速やかに告発者の氏名・所属及び悪意に基づく告発と認定した理由に関する調査結果を公表する。
(守秘義務)
第36条 調査関係者は,調査及び審議により知り得ることのできた秘密を漏らしてはならない。
(告発者等の保護)
第37条 学長は,告発者に対して,悪意に基づく告発であることが判明しない限り,単に告発を行ったことを理由に,解雇や配置転換,懲戒処分,降格,減給等を行ってはならない。
2 学長は,被告発者に対して,相当な理由なしに,単に告発がなされたことのみをもって,研究活動を全面的に禁止したり,解雇や配置転換,懲戒処分,降格,減給等を行ってはならない。
第6章 特定不正行為以外の不正行為への対応
(特定不正行為以外の不正行為への対応)
第38条 特定不正行為以外の不正行為に関する告発があった場合,研究担当理事等は,当該告発への対応について,その都度,関係部局長と協議の上,定めるものとする。
第7章 その他
(自己点検等)
第39条 研究活動に関して守るべき作法についての自己点検及び報告は,国立大学法人山形大学における教員の活動評価に関する規程により行うものとする。
(事務)
第40条 委員会の事務は,研究情報部において処理する。
(その他)
第41条 この規程に定めるもののほか,この規程の実施に関し必要な事項は,教育研究評議会の議を経て,学長が定める。
附則
この規則は,平成18年10月18日から施行する。
附則
この規程は,平成20年4月1日から施行する。
附則
この規程は,平成21年4月1日から施行する。
附則
この規程は,平成21年10月1日から施行する。
附則
この規程は,平成22年4月1日から施行する。
附則(平成23年4月1日規程第37号)
この規程は,平成23年4月1日から施行する。
附則(平成23年4月1日規程第48号)
この規程は,平成23年4月1日から施行する。
附則(平成24年4月1日)
この規程は,平成24年4月1日から施行する。
附則(平成25年2月20日)
この規程は,平成25年3月1日から施行する。
附則(平成25年7月10日)
この規程は,平成25年7月10日から施行する。
附則(平成26年3月26日)
この規程は,平成26年4月1日から施行する。
附則(平成27年3月11日)
1 この規程は,平成27年4月1日から施行する。
2 この規程の施行前に告発があった事案への対応については,なお従前の例によるものとする。
附則(平成28年3月9日)
この規程は,平成28年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月27日)
この規程は,平成29年4月1日から施行する。
附則(平成29年5月18日)
この規程は,平成29年5月18日から施行し,平成29年4月1日から適用する。
附則(平成30年3月26日)
この規程は,平成30年4月1日から施行する。
附則(平成31年4月2日)
この規程は,令和元年5月1日から施行する。
附則(令和2年3月18日)
この規程は,令和2年4月1日から施行する。
附則(令和3年1月20日)
この規程は,令和3年4月1日から施行する。
附則(令和4年3月16日)
この規程は,令和4年4月1日から施行する。
附則(令和4年9月28日)
この規程は,令和4年10月1日から施行する。
附則(令和5年3月22日)
この規程は,令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年7月25日)
この規程は,令和5年7月19日から施行する。
附則(令和6年3月19日)
この規程は,令和6年4月1日から施行する。
附則(令和6年12月18日)
この規程は,令和6年12月18日から施行する。