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ラトビア留学レポート⑥  地域教育文化学部 3年  佐竹  華奈

Laimaについて

ラトビア06

  「ラトビアの有名なお菓子会社といえば?」
 この質問をラトビア人にするとおそらく100人中99人は、
       「Laima!!」
と答えるでしょう(残りの一人はよっぽどのひねくれモノ)。ということで、今日はラトビアの有名お菓子会社「Laima」について。

「Laima」の歴史は少し複雑です。Laimaの歴史を伝えるためには、ラトビアのお菓子製造業の歴史から始めないといけません。
 ラトビアのお菓子製造業は、1970年にドイツの企業家Theodor Riegertによって、ラトビアの首都リガにチョコレート工場(AS Riegert)が設立されたことに端を発します。この工場は、バルト三国のみならずロシアの中でも最大の規模を誇るお菓子工場の一つになり、1881年に設立されたGeginger's factory(お菓子から缶詰まで製造する工場)と競っていました。こういった背景の下、ラトビア内でのお菓子の需要も高まっていきます。しかし、当時ラトビア内で人気のお菓子工場はAS RiegertやGeginger's factoryではなく、ラトビア人のVilhelms Ķuzeによって1910年に設立されたお菓子工場(Staburadze)でした。その後、1921年に、また新たなお菓子工場(Laima)が建てられました。Laimaは大規模化していきますが、数年後リガから撤退します。しかし、1937年ラトビア政府が前述のAS RiegertとLaimaの株を購入し、二つのお菓子製造会社は合併することになります。その後、1940年にGeginger's factoryとStaburadzeはソ連によって国有化され、ソ連への輸出向け商品が作られるようになります。しかし、一方でLaimaはチョコレート商品とライマ独自の製品を作り続けました。ラトビア独立後、自由市場においてのラトビアお菓子製造業を後押しするため、お菓子製造業の合併が行われました。その時のカギとなったのが、「Laima」だったのです。こういった経路で、現在ラトビアで最も有名なお菓子会社はLaimaということになります。
 甘く、おいしいだけではなく、歴史の話も絡んだちょっと深い味わいのLaimaチョコレート。ラトビアに来た際は、ぜひぜひお召し上がりください。

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