山形大学校友会
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『今だからできること』

   立花 昌大さん (茨城県久慈郡大子町 出身)
   平成15年3月 工学部機械システム工学科 卒業
   現在:株式会社LIXIL 勤務



 「この暑い中、なんで山に登っているんだろう?」
この瞬間、現状を放り出してアイスを食べたいと思った1年生の夏合宿。暑さと疲れで水しか受け付けなく、更に体力を奪われる悪循環。もう動けないと思ったそのとき、
「米を水で流し込め!」
言われるがまま、やってみた30分後には一番元気に山道を走り回っていました…。

  大学に入学して、なんとなく入ったのがワンダーフォーゲル部でした。最初はコンパが楽しくて、この仲間なら楽しそうだな、という軽い気持ちで入部しましたが、まさかこんなにキツイとは…。普段は週末に山形の山に登り、夏合宿ではそれぞれ約2週間、北海道(1年生)、南アルプス(2年生)、北アルプス(3年生)と40kg以上の荷物を背負って縦走することで、精神的にも体力的にも成長し中学まで喘息で体の弱かった自分が嘘のようでした。また、山では食糧も限られるため、今まで苦手だったものも食べるしかなかったせいか、いつの間にか好き嫌いも克服することができました。下山した時に2週間ぶりに信号機や自動車を見て感動していたのを思い出します。

 研究室は、当時ワンダーフォーゲル部の工学部の顧問という繋がりもあり、梅宮研究室へ。「飯豊登山合宿」と「白布ロードレース」が卒業単位と言われていたため、あまり人気がなかったようですが、実際、体力勝負の研究室でした。白布ロードレースが近づくと研究の傍ら、みんなで毎週のように10キロマラソンの練習していました。ただし、還暦を過ぎた教授の体力が鉄人のようで、誰も勝てませんでした。
 といった研究以外の思い出は多いのですが、肝心の研究はというと、「地下水を利用した蓄熱」や「住宅の熱流体力学」を基に研究を進めており、特に「住宅の断熱」という観点から「暮らしを豊かにする工学」ということが身近で重要な位置づけにあると考え、その中でも「窓」に興味を持つことになり、現在の会社に入社するきっかけとなりました。


研究室のメンバーで飯豊連峰登山(筆者は中央)

 就職後は、「機械」関係に携わり、自社製品の「住宅用サッシ」を生産する設備の設計が中心の業務です。大学時代に培った知識が存分に発揮できる仕事、と実感しています。入社当時は「トステム株式会社」で主にサッシ屋でしたが、今では「INAX」などと合併して「株式会社LIXIL」となり、住宅一棟を自社製品だけで建てることができるようになり、最近ではリフォームにも力を入れています。住宅での困り事はぜひLIXILへ!!

  趣味は、「山形の全市町村に温泉がある!」ということで始めた温泉巡りです。学生時代は半分の22箇所しか行けませんでしたが、今でも月に1回は温泉に行くようにしています。 入社して5年目以降は日本各地への出張が増えることになり、出張先での休暇など時間を見つけては周辺の温泉へ。出張も趣味と組み合わせることで楽しいものにしています。
 また、最近は元ワンゲル部の血が騒ぎ、登山を充実させるために「ランドクルーザー」を購入。悪路で今まで行けなかった道を切り拓き、今までと違った世界が見えてくるものと期待、これから楽しみです。


2年前までオーストラリアを走っていたランドクルーザー(1984年式)と筆者

 最後に、感銘を受けた言葉を2つ紹介します。
■過ちて改めざる、是を過ちという(論語)
⇒過ちを犯したことを知っていながらも改めようとしない、これを本当の過ちという。
■天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず(アメリカ独立宣言)
⇒人は平等である≒対等である
この言葉を胸に刻み、自分を成長させつつ、他人に敬意を持って接することを心がけ、楽しい人生にしていこうという思いです。


掲載:2019.4.10