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校長室だより

平成28年度 全校朝会D
校長講話(デジタルとアナログ)

平成29年1月12日 校長 日伸哉

おはようございます。今日は放送朝会に変更しました。皆さんの笑顔や元気な歌声を聴くことができなくて大変残念ですが、インフルエンザのことも気にかかりますし、何よりも皆さんの健康が大事ですから、体育館に集合せずに、このように放送で行うことも必要なことですね。

それでは、二つお話をします。
 まずは、明けましておめでとうございます。2017年、新しい年になりました。今年は酉年ですね。そして、今年は、いつもの年より1秒多い、1秒得する年です。一月一日の朝9時になる前に、8時59分60秒の閏秒が入れられました。その時のニュースを聞いてみましょうか。・・・動画が見たい人は、校長室を訪れてみてください。

また、酉年は縁起がよい年と言われています。みなさん一人ひとりが「大きく羽ばたく一年」になることを心から祈っています。今年、年男・年女になる人は、その場で手を挙げてみてください。そう、酉年生まれの人ですね。5年生、6年生にたくさんいますね。生まれてちょうど12年歳になりますからね。おやっ、5年3組担任の川田先生と6年2組担任の武田先生も手を挙げていますね。年男、おめでとうですね。
 みなさん、今年も明るく元気に愉しい学校生活を送っていきましょうね。

では、二つ目のお話をします。

みなさんは「デジタルとかアナログ」という言葉を聞いたことがありますか。
 「デジタル」と聞いてイメージするのは、数字で時刻が表される時計などでしょうか。実は、時計そのものやその時刻を「デジタル」というのではなく、時刻を表している数字の「0、1、2、3・・・」というような「飛び飛びの値しかない量」のことを「デジタル」と言います。0と1の間に何もない、1と2の間にも何もない、そう言う「飛び飛び」の量です。したがって、つながっていない、ぼつぼつ切れている量になります。

その反対に、「アナログ」というのは、つながっている量のことです。コップに水を入れていくと少しずつ増えていきますよね。つながって増えていきます。そう言う量のことを「アナログ」と言います。もう一つ例にしてみましょう。温度計を思い浮かべてください。温度も少しずつ上がったり下がったりしますね。つながって上がったり下がったりします。ですから、温度も「アナログ」です。0と1の間が切れずにぎっしりつまってつながっています。1と2の間も切れずにぎっしりつまってつながっています。そういうイメージです。
 どちらも大切な量ですし、どちらも、ものを見る時の大事な見方・考え方です。

ここで、私たちの学校でのくらしのことを考えてみましょう。「できた・できない」とか「好き・嫌い」というように、単純に「1か0か」のデジタルで決めてしまうのか、それとも「1まで行かないけれど0ではなく、半分より少しできたよ」とか「大好きまではいかないけど90%くらい好き、もう少しこうなると大好きになれそう」とかというようなつながりを意識したアナログで考えるのか、大きな分かれ道になると、校長先生は考えています。私たちの成長は、決して「デジタル」ではありません。つながって、つながって、少しずつ、少しずつ成長・発達していきます。ですから、自分を見つめる時、単純に「0か1」のデジタルの世界で見るのではなく、つながって少しずつ成長しているかけがえのない存在として「アナログ」的に見てほしいのです。自分をそう見られれば、友だちもかけがえのない存在として「アナログ」的に見えてきます。ここが大切です。まず自分をしっかり見つめる。そして、その見方で、友だちを見つめていく。そうすれば、よりよいくらしが生まれてきます。そんな一年、そんな酉年になってほしいと願います。少し、難しいお話になりました。わからない所は、担任の先生に尋ねてみてください。もちろん、校長室を訪ねてくれてもいいですよ。

では、新年にあたり、放送朝会でのお話を終わります。