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山形大学

災害時要配慮者(児)のニーズを踏まえた防災教育の構築

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 近年、災害が頻発するなか、平成25(2013)年6月の災害対策基本法の一部改正により、高齢者、障害者、乳幼児等の防災施策において特に配慮を要する方(要配慮者)のうち、災害発生時の避難等に特に支援を要する方の名簿(避難行動要支援者名簿)の作成を義務付けること等が規定されたことも相まって、災害時の避難行動要支援者や避難所での生活等に配慮が必要な人々への対応に社会的関心が高まっている。

 一方、鶴岡市が発行した「令和元年6月18日発生山形県沖地震記録集」(2020)には、高齢者の避難支援の課題や、障害児童が他の避難者に迷惑をかけたくない等の理由から車中避難していた事例が報告されている。つまり、支援を必要とする側と支援する側となり得る地域住民との相互理解が不可欠である。

 そこで、本研究会では、災害時要配慮者(児)の生活に関する理解を深め、自然災害発生時の安全確保と被災後の生活に関する防災教育プログラム開発に資することを目的とした。今年度はそのうち、災害時要配慮者(児)の生活理解に重点を置いて、公開研修会を全4回企画・開催した。

 

公開研修会の概要は以下の通りである。

(1)避難所運営ゲーム体験(ファシリテーター:石垣和恵) 

(2)視覚障がい者のニーズを聴く(講師:相羽大輔 コーディネーター:池田彩乃)

(3)運動障がい者のニーズを聴く(講師:迫田拳 コーディネーター:池田彩乃)

(4)聴覚障がい者のニーズを聴く(講師:小松幸悦 コーディネーター:有海順子)

 

 研修会は一般の方からも参加いただくことができ、関心が高い研修内容であったことを確認できた。

 これらの研修を踏まえ、研修会受講学生5名が障がい理解と防災の基礎理解を図るクイズ形式参加型掲示物を作成し、小白川キャンパス構内に掲示したところ好評価が得られた。

 今後は、研修内容をさらに充実させるとともに特別支援教育での防災教育プログラム開発をしていきたいと考えている。

 

山形大学学術研究院(地域教育文化学部)     准教授  石垣 和恵

山形大学学術研究院(地域教育文化学部)     准教授  池田 彩乃

山形大学学術研究院(障がい学生支援センター)  准教授  有海 順子

 

 

 

クリックでPDFをダウンロードできます。

聴覚障がい者のニーズを聴く

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