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高橋佑佳 工学部 機械システム工学科 3年

派遣期間:平成28年9月1日~9月13日(13日間)

 日本語教室での授業内容
【スケジュール】
10:00~11:30 ビギナーズコース
13:30~15:00 アドバンスコース
今回同じ期間に私たち山形大学生5人がチューターとして活動していたため,午前のクラスと午後のクラスで教えるコースを分担した.
【主な授業内容】
ビギナーズコース…自己紹介(出身,所属,誕生日,趣味)
日本語の比較級、最上級を用いた疑問文
5W1Hを用いた疑問文
「られる」「できる」等、動詞の可能形への変換
アドバンスコース…自己紹介(出身,所属,趣味)
作文作成(テーマは自己紹介、週末したこと)
手紙の書き方(初めのあいさつから結びまで)
漢字練習(都道府県、地方、体の部位等)
ディベート(行くなら未来か過去かについて話し合ってもらった)
意見発表(無人島へ3つだけ道具を持っていくなら何か、
好きなドラえもんの道具とその理由)
クイズ(簡単な算数の文章問題)
日本語のテキストを用いた適切な助詞を入れるクイズ
日本語会話(好きなアーティストやインドネシアの言語について)
私たちの最後の授業は,日本語教室OBの日本人学生も来て,アドバンスとビギナー合同となってゲームをし,自ら進んでゲームを仕切った.皆の協力あって盛り上がったので良い思い出となった。

日本語教室以外での交流活動内容
 日本語教室に来てくれる学生さんは,本当にフレンドリーに接してくれるため,昼休みや放課後,休日などいろんな所へ連れて行ってくれた。昼休みは,私たちの気分に合わせて毎回異なる食堂へ連れて行ってくれ,その料理に何が使われているか,辛いか,いくらなのか全部説明してくれた.また,日本語教室でフルーツが食べたいと言ったら,昼休み買いに行こう!と誘ってくれて,買い物に出かけることもあった。放課後は,日本語教室に来ている学生がゲストハウスに集まることがほとんどだった.トランプやリズムゲームをして遊び,夜は話をしながらインドネシアの夕飯を食べに行った.また,レンタカーを借りて少し遠くの湖まで出掛けることもあった.休日は,免許を持っている学生さんにレンタカーを運転してもらい,隣の県までボロブドゥールを観に行った.日本にはない大きな遺跡に感動した.また,日本語クラスに来ている学生20~25人くらいでカラオケに行った.ほとんど日本の曲をそれぞれ熱唱し,大変盛り上がった.日本の曲がインドネシアでも有名であることが驚きだった.また,イスラーム教のイベント,犠牲祭の様子を見に行った.犠牲となる牛を見るのはつらかったけど,イベントに来ていた地元の子供たちから日本語で話しかけられて交流したのが楽しかった。日本語教室以外でも日本の最近の言葉を教え,逆にインドネシア語やジャワ語を教えてもらった.

プログラムに参加した感想
 このプログラムで学生さんの温かさに触れられた.特にそれを感じられたのが,一緒にチューターとして行った友達が風邪をひいて午前中の授業を休んだとき.学生さんが授業を抜けてゲストハウスまできて,ゲストハウスで一人にならないよう起きるまで順番で待っていてくれたという出来事だ.他にも些細な気遣いをたくさんしてもらった.会ってまもない私たちに,思いやりの気持ちを持って接してくれる彼らの優しさに大変感動した。私は,過去に海外へ短期留学を体験したことが数回あるが,学生大使へ参加したのは今回が初めてだった.このプログラムでは現地の学生さんと過ごす時間が長く濃いもので,毎日が充実していた.そのせいか毎日書こうと決めていた日記は30分では書ききれなくなった.始まりから終わりまで全部が楽しい最高の13日間だった.今までで一番素敵な海外での生活となった.国境を越え,良い友達に巡り会えたことが本当に幸せだと感じた.

プログラムでの目標の達成度や努力した内容
 このプログラムでは,恥ずかしがらずに学生にたくさん話しかけて仲良くなること,日本語を教える難しさを学ぶことを目標とした。学生と仲良くなる目標に関しては全く心配する必要ないほど問題がなかったが,日本語を教えるということに何度か壁にぶつかった.ビギナーズコースでは,日本語を英語で教え.自分の英語力の乏しさに苦しむことがあった.英語でどう表現したら伝わるか,分かりやすいかを友達と相談して考えた.アドバンスコースの学生さんは日本のことわざやそれに対する自分の意見を作文で書くほど日本語を理解していた.そのため,毎回授業で何をしたらよいか考えるのが大変だった.学生さんに何を勉強したいか聞くと,お話がしたいとか漢字を知りたいとか日本語検定の勉強教えてほしいとか言ってくれることがあったのでそのときは要望に合った授業をした.要望のない時に備えて,過去にチューターの人がどんなことをしたのか調べて参考にした.このプログラムでは表現力や臨機応変さ等を身につけることができ,目標達成したのではないかと思う.

プログラムでの経験等による今後の展望
 今回異文化理解において貴重な体験ができた.インドネシアではイスラーム教だけでなく色んな宗教をそれぞれが信仰していた.それをお互いが認め合って理解した上で共に生きているというのが強く感じられた.一緒に過ごしていて,お祈りの時間だからと一旦出ていくことや,断食だからとご飯を食べない時もあった.実際に宗教の違いについて考えさせられ,自分なりに成長できたのではないかと思う.これからは,このプログラムで学んだことを糧とし,広い視野を持って社会に出られることを楽しみに思う.