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注目の研究複合領域

魚醤の食文化-飛島魚醤からはじめる-

掲載日:2023.09.27

准教授 白石 哲也(学士課程基盤教育院担当)

  飛島魚醤(塩辛)をご存じでしょうか?山形県の離島・飛島では、江戸時代から現代まで豊富なイカ漁に支えられ、大量のイカを用いた魚醤塩辛を作る食文化が存在します。しかし、近年の地球温暖化による海水温の上昇や乱獲によってイカが不漁になり、さらに島民の高齢化も相まって、魚醤づくりが途絶えようとしています。そこで、松本先生(人文社会学部)・奥野先生(理学部)とともに、物質文化・人と文化・生化学を3つの柱に飛島魚醤を捉え、保存していく取組みを始めました。加えて、この取組みには、研究者だけでなく、写真家や編集者、料理人の方などにもチームに加わって頂いています。これは、一部の研究者だけでなく、魚醤を通じて広く社会一般の方々と繋がることを強く意識しているためです。この取組みを基礎として、今後、研究チームでは国内外の魚醤文化について研究を進めていく予定です。
 本研究は、2022年公益財団法人ロッテ財団第9回奨励研究助成(B)「魚醬の起源を探る-日本人はいつから魚醬を食べるようになったのか-」(代表:白石哲也)、2023年度秋田県ジオパーク研究助成金「「飛島魚醤」の食文化史」(代表:白石哲也)と連続で採択され、2023年8月4日には河北新報(河北新報社)でも記事に取り上げられました。また、書籍(文学通信)の刊行(2024年3月)も決まっています。

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