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自然界の美しい模様の謎を化学から解き明かす

教授 物理化学

並河 英紀(なびか ひでき)

自然界にあふれる模様

黒と白のシマ模様を持つシマウマ、様々な色の周期的模様を持つメノウなどの宝飾品、同心円の周期的軌道を持つ太陽系惑星など、自然界には様々な周期的模様があります。不思議なことに、これらは人がデザインし製作した工芸品とは異なり、イオン、分子、細胞、粒子などが集合し成長する過程で「自然」に作られる芸術品なのです。

100年の謎:リーゼガング模様

このような模様はなぜできるのでしょうか?多くの科学者がこの問題に取り組み、様々な模様の謎が解き明かされてきました。しかしながら、発見から100年以上経ってもなぜできるのかわかっていない模様があります。それが、「リーゼガング」と呼ばれる特殊な数学的規則性に従った模様です。メノウなどの宝飾品、カビのコロニー、神経細胞、太陽系惑星軌道など、類似した模様がミクロからマクロ、生物から無生物まで幅広く存在します。

化学から自然界に挑む

リーゼガング模様が作られるメカニズムを解明することは、自然界の多くの模様の謎を解き明かす重要なカギが得ることにつながります。そこで私たちの研究室では、シャーレなどの身近な器具を使った化学反応からリーゼガング模様ができる理由を明らかにし、「化学」を通じて自然界における模様の謎を解き明かす研究をしています。