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「マクロ経済モデル」を使って一国全体の経済を考える

教授 マクロ経済学

溜川 健一(ためがわ けんいち)

マクロ経済モデルとは

マクロ経済モデルと呼ばれる道具を使って一国全体の経済活動を分析しています。具体的には、マクロ経済モデルは、家計・企業・政府といった経済活動を担う人たちの行動を簡略化して捉えた図や数式で構成されます。これを使うことで、国内総生産や、消費者物価指数に代表されるようなモノの平均的な価格がどう決まるかを考えることができます。

景気の波と経済政策

ところで、経済活動には活発な時があったりそうでない時を繰り返す「景気循環」があります。これがなぜ起こるか、そしてこれに対応するにはどうすれば良いかについて知ることは私たちの暮らしについて重要になります。私たちの多くは浮き沈みのある暮らしを避けたいと思うからです。
景気の波が大きいときには何らかの経済政策、例えば、政府が支出を増やしたり、中央銀行が利子率を上げたり下げたりすることが有効かもしれません。
これらの経済政策が景気循環の波を小さくする可能性が
あれば、私たちの経済状況が安定することを通じて、先
に述べたような「浮き沈みのある暮らし」も避けられる
かもしれません。

研究の紹介

これまでの研究として、経済活動を担う人々が先行きについて楽観的な見通しを持つと景気が良くなり、その見通しが実現しないと景気が悪くなるということを、マクロ経済モデルを使って示したものがあります。最近では、金融緩和が経済活動に与える影響について、都市銀行と地方銀行を明示的に分けたデータを用いた実証分析をしました。