わたしたちは,心と体を影響させ合いながら生活している。そして,体を動かすこを通して,動くこと自体への欲求を満たしたり,挑戦・競争といった緊張をもとめることで心地よさを感じたりしながら,心と体を一体のものとして高めている。また,健康・安全の側面から,自分や自分の身の回りを見つめていくことで,自己の健康の保持・増進への関心をも高めている。そして,このような心と体への働きかけを通して,自分を感じたり,他者とのつながりを深めたりすることで,自らのくらしを豊かなものとていると考える。
そこで,子どもが体育科を通して自ら学びをもとめ続けるということは,運動や健康・安全という側面から心や体への働きかけを通して,豊かなくらしをもとめていくことと考え,目指す子どもの姿を次のように設定した。
| 心や体への働きかけを通して,豊かなくらしをもとめていく子ども |
2 体育科を通して豊かな自己形成に向かっていることを実感するとは
子どもが心や体への働きかけを通して豊かなくらしをもとめていくためには,次のようなことに対して豊かになってきている自己を実感することが必要であると考える。
(1) 心や体への働きかけを通して自己をより深く感じること
心や体への働きかけを通して自己をより深く感じることとは,自分の思いや願いに向かって体の動かし方を工夫したり,自分の身の回りと健康・安全とのつながりを見つめ直したりしながら,自分自身を感じていくことである。そうすることで,自分しさをより確かなものにしていくものと考える。
(2) 心や体への働きかけを通して人とより深くかかわること
心や体への働きかけを通して人とより深くかかわることとは,運動する中での協力や競い合い,健康と日常の生活とのつながりについての気づきを交流することなどよって,他者と思いや願いを共有したり,違いを感じたりしながら,お互いのつなりを深めていくことである。そうすることで,他者との関係性を感じ,お互いを深く理解しながら,互いの感覚や感情,考え方を豊かにしていくものと考える。
(3) 心や体への働きかけを通して事物・事象に対する考えを深めること
心や体への働きかけを通して事物・事象に対する考えを深めることとは,運動をしたり,健康・安全について考えたりする中で,自分の動きの意味や,自己の健康・安全と身の回りの環境との関係性などについて,とらえを更新していくことである。そうすることで,事物・事象に対する見方や考え方を深めたり広げたりしていくものと考える。