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校長室だより

創立132周年記念式 校長の式辞

5月20日(木)

今日は、開校記念日、私たちの学校の誕生日です。この附属小学校は、今日で、132歳になりました。この誕生日のために、榎森後援会長様、金山PTA会長様はじめ、たくさんのお客様がお祝いにおいでくださいました。本当にありがとうございます。

さて、私は、開校記念日にあたり、この学校に込められた願いについて考えてみました。  一つめは、この学校を含め、初めて日本に小学校をつくった頃の人たちの願いです。この附属小学校ができたのは、今から132年前の明治11年です。明治という新しい世の中になって、日本も外国の進んだ国と肩を並べられるように、子どもたちにきちんとした教育をしなければならないと、大人の人たちは考えました。すべての子どもが、字が書けて、本が読める、そして数を数えられるようにしたいと考え、この時代に、全国にたくさんの小学校がつくられたのです。この附属小学校もその願いをかなえるためにつくられました。

二つめは、この附属小学校に特に込められた、この学校に係わってきた人たちの願いについてです。私は昨年からこの学校でつとめていますが、昨年一年間だけでも、たくさんのこの学校に係わってきた方々にお会いしたり、手紙をいただいたりしました。附属小学校で学んだ人、この学校に先生としてつとめた人、自分の子どもがこの学校で学んだ人などです。そして改めて振り返ってみると、どの方にも共通していることがあることに気づきました。それは、すべての方々がこの附属小学校をとても大事に思っているということです。一人一人言葉は違いますが、とても大事に思っていることは伝わってきました。

では、何を大事にしているのでしょうか。大きく分けると二つありました。一つめは、この学校で学んだこと、身に付けたことを大事にしている方々がいました。この学校での毎日の授業でしっかり考え、友だちの考えに耳を傾けたりして、中身の濃い学習や体験がしっかりできた。だからこそ、今の自分があると思っている人たちです。  二つめは、同じ学年の人たちとの横のつながりや、上の学年や下の学年の人たちとの縦のつながりを大事にしている方々です。縦と横の友だちとのつながりをよりよくしようと考えたり、活動したりする中で、自分は人として成長できたと思っている人たちです。

そして、その両方に共通していることが、この附属小学校で、自分が学べたこと、人として成長できたことを、誇りにしていることです。言葉をかえれば、附属小学校は、これからも、人が人として成長できる場であってほしい、あり続けてほしいと願っているということです。その思いの根底には、この附属小学校を、今も、これからも支えていこうとする強い思いや願いを持ってくださっていることが強く感じられました。このような思いや願いによって、私たちの附属小学校は百年以上の歴史を刻んできました。そして、今もその思いや願いに支えられているということを実感したのです。

では、いまの私たちは、それらの願いをどう受けとめ、どのようにこの学校で学んでいるでしょうか。私は、今の学校を代表して、この学校の先輩の皆さんに、次のように応えたいと思っています。私たち712名は、この学校で毎日しっかり学んでいます。先生方と一緒に真剣に、一時間一時間の授業に取り組んでいます。友だちの声にしっかり耳を傾け、同級生はもとより、上級生や下級生とも関係づくりを大事にしています。そして、今年のその思いを示すのが、そこに掲げている大テーマの「笑顔と協力でつながる附小にしよう 〜仲間・絆〜」ですと。

今年一年、6年生、ねむのき学年を中心に、この附属小学校でしっかり学び、仲間と笑顔と協力でつながりをつくりながら、互いの絆を強くして、この学校の新たな歴史の1ページをつくっていきましょう。