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校長室だより

平成29年度 学校経営方針

平成29年4月28日 校長 佐藤昌彦

本校の学校経営についてご説明いたします。
 上段は、校歌にもあります「附属小学校」が脈々と受け継いできた教育目標です。
 人・もの・ことの本質をしっかりと見極め、強い意志をもち、より高い価値をめざし、学び続けることのできる子どもたちを育成していくことを目標としております。
 この目標を受けて、めざす子どもの姿を設定し、さらに各学年の子どもの姿として具体化し、教育活動に取り組んでいるところであります。
 次に、附属小学校における教育の基盤となるものです。資料の下をご覧ください。
 一点目は、山形大学と連携した体制整備です。
附属幼稚園・中学校・特別支援学校と連携し、一貫性のある教育に取り組んでおります。また、大学の先生方から、より専門性の高い助言をいただきながら、教育の質の向上にも努めております。
 その他に、外国語講師であるALTや臨床心理の専門家であるSC等の派遣や、新たな教育課題に取り組むための専門教員の配置などもなされております。
 二点目は、地域の教育力の積極的な活用です。
附属小学校は、伝統的に教育に関心の高い保護者の方に恵まれ、学校教育の推進について、保護者の方からの後押しをいただき、先駆的な取り組みを進めて参りました。また、1万5千名を超える同窓生がいらっしゃり、地域の学習やキャリア教育など、様々な場面においてご支援をいただけるという恵まれた環境がございます。

こうした基盤を活かし、教師と保護者が両輪となって、より実効性の高い教育活動を進めることができるのが附属小学校だと考えております。

さらに、目標に迫るための具体的な方針としまして、先日、子どもたちに提案しましたのが、資料の中央にある「大好き」という言葉です。
 最後まで 諦めなかった自分っていいなぁ
 友だちに優しくできた自分っていいなぁ
 考えをはっきりと言えた自分って勇気あるなぁ
 こんな 自分のよさをたくさん見つけて自分を大好きになっていくこと、そして、もう一つ、自分を認めていく取り組みとして、
 自分の苦手なこと、駄目なところを否定するのではなく、ありのままの自分をしっかりと受け止め、改善するための作戦を立てて 前向きに挑戦してみることを紹介しました。すぐに成果が出なくとも、「諦めない自分」「変わろうと頑張ってる自分」を認め励まし、なりたい自分にむかって一歩一歩前進してほしいと考えています。

こうした子どもたちを育む教師の視点としましては、自己肯定感を高めるということが肝要だと考えています。資料に示しましたのでご覧ください。
 一つ目は、自分をしっかり見つめ、ありのままの自分を受けとめる。最も大切なのは、自分を知ること 自分のよさを認識すること、そして肯定的に受け止めることだと思います。その上で、さらに伸ばしたいところ、変えたいところについて、前向きに改善に取り組むことができるようにしていきます。

二つ目、できたかできなかったか、勝ったか負けたか という結果からのみ自分を評価するのではなく、そのプロセスをしっかり価値づけることを大切にしていきます。
 結果は結果としてしっかりと受け止める。しかし「負けたら価値がない」のではなく、そのプロセスから得たこと、学んだこと、それを次につないでいく姿勢を育てていきたいと考えています。
 三つ目ですが、「どうして、できないんだろう」「なぜ負けたんだろう」と考えると、できない理由を探すことになり否定的な見方が強くなります。「どうすれば、できるんだろう」「勝てるんだろう」と前向きな姿勢で考えると、自ずと建設的な考え方ができるようになります。「自分磨きの作戦」目標と手立てをもって取り組むことで、「見通し」「評価」「修正」などが生まれ、子ども自らがPDCAサイクルを活かしていくことにもつながっていきます。
 四つ目です。学びは、他者からの評価によって価値づけられ強化されていく側面もありますが、本質的には、自分自身が納得し、自分なりの評価の観点をもち、「やりがい」や「達成感」をもつこと抜きでは、成り立ちません。「こうしたら、なんて言われるかなぁ」「みんなにどう思われるかなぁ」と他者の評価や失敗に目を向け萎縮することなく、「やってみたい」というエネルギーを大切にし、自分を信じて挑戦することができる子どもたちを育てていきたいと考えています。

以上のような学びや体験を学校でも 家庭でもたくさんしてほしいと考えています。

多様な価値観にあふれ、答えのない問いに立ち向かい、新たな価値を生み出していく、今の子どもたちは、そんな社会を生きぬいていくことになると言われています。
 社会的なニーズに縛られ、振りまわされるのではなく、自分らしさを発揮することが求められる、そんな次代を楽しんで輝きながら生き抜く附小の子どもを育てていくことが、私たちの願いであり、学校経営の方針です。

要覧

学校経営全体計画