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校長室だより

「1年の最初の日に、附属小学校に登校する目的を、
その意味を確認しよう。」

前期の始業式での講話(平成23年4月7日)

今日から山形大学附属小学校の1年が始まります。一人ひとりがあらたな気持ちで、わくわくどきどきしていると思います。ここから見ると、みなさん一人ひとりの目がとても輝いています。やるぞという気持ちがあふれています。今年も附属小はいい学校になるぞという予感がして、うれしく思っています。

さて、今日は、今年度の最初の日ですから、みなさんが、この附属小にきている目的は何なのかということについて確認したいと思います。それを、一言でいえば、大人になるためです。社会で役に立つ大人になるためです。日本中にある小学校のすべてがそのためにあるといってもいいでしょう。そして、大人になるために、小学校でみんながしなければならないことが、3つあります。

一つめは、「学ぶ」ということです。「勉強する」ということです。知らないことをわかっていくということです。国語や算数などの教科の学習で学ぶ、生活科やタイムの時間に考える、わからないことや疑問に思ったことを自分で調べてみるということも、同じことです。

二つめは、「心を育てる」ということです。音楽や図工の時間に感じたこと、道徳の時間に考えたこと。本を読んで感じたこと、心に残ったこと。桜の花を見て感じたこと、その香りに心を動かしたこと、まわりの人に親切にできたこと、してもらったことにありがとうと言えたこともそうです。

三つめは、「丈夫なからだをつくる」ということです。体育の授業でがんばる、休み時間にグランドや体育館で遊ぶ、給食で好き嫌いなく何でもしっかり食べる、自分のからだのことを知ること、勉強すること、からだの悪いところを治すこともそうです。

そして、この3つは、一つ一つが同じくらい大事だということです。どれが一番大事ということではありません。3つが同じくらいできて初めて、社会で役に立つ大人になることができると思っています。

さらに、この3つのことに取り組むとき、とても大切なものがあります。それは「友だち」です、「仲間」です。学習するとき、友だちの意見に耳を傾けることでわからないことがわかった、友だちと話し合うことでより深く理解できたという経験を、多くの人がもっていると思います。友だちと一緒にできたからこそ、楽しかった、うれしかったこと、友だちに励まされたからこそがんばれた、友だちに話を聞いてもらって心が楽になったということもあったと思います。運動したり遊んだりするとき、給食を食べるときも、友だちがいるととても楽しくなります。学ぶとき、心を豊かにするとき、丈夫なからだをつくるとき、「友だち」、「仲間」はなくてはならないものです。

2年生と3年生、そして5年生は、新しいクラスになりました。担任の先生が変わったクラスもあります。なかよしペアや、みのり班でも、新しい友だちと一緒になります。新しい友だち、新しい仲間と、しっかり学び、豊かな心を育み、丈夫なからだをつくっていきましょう。そして、ここにいる一人ひとりが、人としてさらに成長できる附属小学校にしていきましょう。