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校長室だより

平成30年度 全校朝会
「気づき」→「考え」→「行動する」

平成30年6月27日 校長 佐藤昌彦

おはようございます。
第一回目の全校朝会が、中止になったので、今日が今年初めての全校朝会です。

今年最初の全校朝会は、みなさんの歌声で始まりましたが、素晴らしい響きでした。元気いっぱいの低学年の声、伸びやかな中学年、そして、それを支える安定した響きの高学年、それぞれのよさが、本当にきれいに重なっていました。

気持ちのいい朝になりました。ありがとう。

さて、今日は、なりたい自分になるためのポイントについて、一緒に考えてみましょう。
今日のポイントは、「気づき」→「考え」→「行動する」 です。
何か失敗が起こったときは、この3つのどこかでつまずいていることが多いようです。

それが「気づき」がないからなのか、
「考え」が足りないのか、
「行動」に至っていないのか
どこにつまずきがあるのか考えると、同じ失敗をしないためにどうすればいいのかが、見えてきます。

それに、この考え方ができると、自分がどこまでできているのか、自分でちゃんと確かめることもできるようになります。

このことは、今年の目標を達成するのに、とても大切なことですから、真剣に聞いて 真剣に考えて かならず身につけていってくださいね。

では、具体的なお話をします。
18日 大阪で 大きな地震がありました。とても残念なことに、9歳の子が 倒れてきたブロック塀の下敷きになって亡くなってしまいました。本当に 悲しくて残念なことです。
さて、このことと「気づき」⇒「考え」⇒「行動する」をつないで考えてみましょう。もし、あのものすごく高く積まれたブロック塀が、危ないと「気づく」ことができたら・・・、もし、気づいた人が、「このブロック塀は壊した方がいいなぁ。」「作り直した方がいいなぁ」と考えていたら・・・、
実は、あの学校の先生も、役所の人も、ちゃんと気づいていました。ところが、「考える」で止まってしまっていました。学校は、「壊した方がいい」と考えましたが、役所は「大丈夫」と考えてしまいました。その結果、「危ない屏を壊す」という行動はありませんでした。そして、大切な 大切な命を失うことになってしまいました。
もし、ちゃんと危ないものは取り除くという 行動までつながっていたら、この子は 死ななくて済んだのではないでしょうか。

もう一つ、みなさんがこの子のような残念なことにならないためにできることについて、考えてみましょう。
もし、この子がこの高いブロック塀を見て、「地震が来たら崩れそうだなぁ。なんだか怖いなぁ」と気づいていたら・・・
「地震が来たら、ここからは離れよう」と考えていたら・・・
そして、本当に地震の時にブロック塀から離れる行動ができたなら・・・
この子の命は、守られていたかもしれません。このことから、私たちはしっかりと学びましょう。難しいことだけど、自分の命を守るために。

大地震が来て「怖いよ~」とあせって、パニックになったら、どこが危ないか気づいたり、どうすればいいか落ち着いて考えたりするのは難しいです。

ですから、平和なときに、普通の時に、危険なところはないかな?
怖い・危ない思いをしないためには、どうすれば良いかな?
気づき 考えるところまでしておきましょう。そうしたら、いざ、危ない!という時に「行動」できるかもしれません。
いつも、危険なところはないか、気づくためのアンテナを高くしていてくださいね。

「気づき」「考え」「行動する」の最後のお話です。
小さな社会人としての誓いです。
みなさんのバスの乗り方は どうですか?
うるさいのに、周りに迷惑をかけているのに「気づいていない」としたら・・・これは、とても残念なことです。バス通学する資格が、ないかもしれません。
「気づいている人」は もう一歩進んで「考えてみましょう」「声を小さくしよう」「バスを降りるまで、ふざけるのは我慢しよう」ちゃんと考えてみてください。
さて、いよいよ「行動」です。静かに礼儀正しくできなければ、せっかくの考えもなんの効果も発揮しません。
こうしたところで、あなたの心が、頭が、どのくらい育っているか試されます。

これは、6年生だからできるとか、1年生だからできないというのではありません。1年生でも、もうしっかりできる人もいます。でも、何年生になっても できない人もいます。「行動」までいけたときに、はじめて「気づき」や「考え」は価値をもつことになります。
あなたは、どこまでできる人なのか、一人一人の心の育ち、なりたい自分に向かってちゃんと進んでいるかが試されています。