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校長室だより

学びを深め、丈夫なからだと豊かな心を育む後期にしましょう。

後期始業式での校長講話(10月13日)

7日の前期終業式とその後の弦楽部、合唱部の発表会の時間は、私にとって附属小のよさをあらためて感じることができる時間でした。それと同時に附属小の一人一人が同じ目標を持ちながら、同じ方向に向かって、一緒にがんばり、成長していることを、確かに感じることができた時間でした。

前期のふりかえりを述べてくれた3人の代表の言葉の中に、そして合唱部、弦楽部の発表している間の、体育館の空気に、成長の足跡がありました。

2年生の代表の人の言葉。みのりSFでまり入れをがんばったこと。競技中は「がんばれ」という声援を、終わってからはみのり班の上級生からの「がんばったね」「よかったね」という言葉を、しっかり受けとめていること。1年生とのなかよし登山で、なかよしペアのななみさんと「助け合って登れた」と言えること。上級生の言葉を、思いを、しっかり受けとめ、自分のがんばる力にできる姿が、1年生のがんばりを認められる2年生になっている姿がありました。

4年生の代表の人の言葉。少しきらいだった習字について、上手になるため好きになるためにがんばり、前より得意になったこと。今年のみのり班から複組系列がなくなり、1組から3組にそれぞれ入り、仲良くなるために自分から話しかけて努力したこと。自分の課題にしっかり目を向け、自分を伸ばすために必要なことを考え、行動に結びつけ、自分を伸ばしている姿がありました。

6年生の代表の人の言葉。1年生の時からあこがれていた6年生、みのり班の班長となった自分をふりかえり、不安が大きかったが、これからのことをもっとよくしようと気持ちをもって取り組めたこと。そういう自分になれたのは、みのり班の1年生、2年生、3年生、4年生、5年生の人たち姿があったから、そして同じ6年1組の友だち、6年生の仲間がいたからだということがわかったこと、そしてそれに気づけたこと自体が、自分の成長そのものだと言えること。それは、まわりの人の支えに気づき、それを大切にしている姿でした。大人になるための、人としての成長の在り方を確かに示しています。

私は、終業式のとき、「こころを育てる」ことが一番難しいといいました。しかし、3人の言葉に共通していたのは、自分の心、思い、考えとしっかり向き合いながらも、みのり班の仲間、学級・学年の仲間の思いに気づき、その存在を大事にして、行動し、関わることから、多くのことを学び、自分のこころ、気持ちを豊かにしていることです。それを自分の成長としていることです。それはまさに、3人がそれぞれの心を育てている営みでした。

終業式後の発表会。合唱部の「僕らは仲間」「白い馬」の歌声はとてもさわやかで、見事でした。弦楽部の「チム・チム・チェリー」の演奏は、音に厚みがあり、その重なり合いが見事でした。歌声が、音色が体育館に響いたとき、体育館全体がとても心地よい雰囲気、空気に満たされました。私はこの場にいられるうれしさで、背中がゾクゾクしました。目頭が熱くなりました。演奏している人たちの気持ちと、それをしっかり受けとめている人たちの思いが重なり合い、とてもいい空気に満たされていたからです。弦楽部と合唱部のみなさんの活動は「歌声や楽器の音色のあふれる学校づくり」のために、大きな役割を担ってくれていることを改めて感じることができました。最後の「マル・マル・モリ・モリ」の演奏と踊りは、その日1日中、私の頭の中で、楽しく響いていました。附属小学校のよさを全校生で共有できた、すてきな時間でした。ありがとうございました。

今日から後期です。みなさんが、この附属小学校ですべきことは、前期と同じ3つです。「まなぶこと」「心を育てること」「丈夫なからだをつくること」です。でも、前期をスタートした4月7日と違うのは、今、ここにいるみなさんは、前期、着実に成長しているということです。学級の、学年の、みのり班の仲間を大事にしながら、友だちと一緒に、今、この地点からさらに目標を高く持って、授業に、学級・学年の活動に、みのり班活動に、取り組んでいきましょう。そして、その中で学びながら、丈夫なからだと、豊かな心を育んでいきましょう。