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校長室だより

「大谷グローブ」のメッセージ(全校朝会の校長講話)

令和6年1月10日 校長 林 敏幸

【各学級で校長講話を動画にて視聴】

明けましておめでとうございます。
 いよいよ新しい年がスタートしました。今年は、2024年「甲辰」。努力してきたことが実を結ぶ年、さらに努力することでより成功に近づける年だと言われています。みなさんにとっても、毎日こつこつと努力していることが大きく花開く年になってほしいと願っています。

さて、今年はいつもの年と違って暖かく、雪が全くない正月となりました。冬休み中には楽しいできごとがたくさんあったことと思いますが、みなさんも知っているように、年が明けてすぐ能登半島を中心とした大きな地震が発生しました。特に石川県では、建物の倒壊や火災、津波、土砂崩れなどにより多くの方が被災されました。現在も行方不明の方が多数おり、懸命の捜索活動が続いています。また、道路が亀裂によって寸断され、水や食料などが十分に届かなくなっています。避難所で生活している子どもも多く、壊れた校舎の修復や通学路の安全確保に時間がかかり、学校生活の再開が見通せない状況です。とても心配な状況が続きますが、一日も早い復興をお祈りしていきましょう。

話はかわりますが、年末にはうれしいニュースがありました。みなさんが冬休みに入ってまもなく、附属小学校にもメジャーリーガーの大谷翔平選手からグローブが届きました。これがそのグローブです(写真を提示)。大谷選手からは、次のようなメッセージも添えられています。
「このグローブが、私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます。それは、野球こそが、私が充実した人生を送る機会を与えてくれたスポーツだからです。野球しようぜ」
 また、大谷選手のインスタグラムを見ると、次のようなコメントもあります。
「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたら嬉しいです。このグローブを使っていた子供達と将来一緒に野球ができることを楽しみにしています」
 大谷選手の言葉からは、「野球が大好き」「子どもたちに野球を楽しんでほしい」という気持ちが伝わってきますね。

ところで、今回届いたグローブは、なぜ3個だったのでしょうか?キャッチボールをするなら2個でいいと思うのですが…。
 実は2個が右利き用で、1個だけ左利き用なのです。「『左利き』の人もキャッチボールができるように」という大谷選手の思いが込められています。大谷選手は、打者としても投手としても超一流ですが、野球だけに限らず、人の気持ちを考えて行動するやさしさや思いやりをもったすばらしい人であることが伝わってきます。だからこそ、大谷選手に憧れ「大谷選手のような野球選手になりたい」という夢をもつ子どもたちがたくさんいるのだと思います。「野球選手・大谷翔平」も素敵ですが、「人間・大谷翔平」はもっと素敵ですね。みなさんの中にも、「勉強が得意」「スポーツが得意」「ピアノが得意」「ダンスが得意」というように、優れた力をもった人がたくさんいます。他の人よりもすごくできることは確かにすばらしいことですが、それを人に自慢したり、できない人の悪口を言ったりするようでは、周りの人から信用されません。みなさんも大谷選手のように「自分が好きなことを思いきり楽しむ」「レベルアップするために努力をし続ける」「やさしさや思いやりを大切にする」ということを心がけ、今よりもさらに素敵な人になってください。

最後に、大谷選手のグローブは今日から校長室の前に飾っておきますので、ぜひ手にとって触ってみてください。そして、これをきっかけに、大谷選手が野球を大好きなように、みなさんが今大好きなことをもっと好きになってほしいと思います。

これで私の話を終わります。

大谷グローブ