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校長室だより

ハイグレード最上紅花 山形繁栄の足がかりに

7月全校朝会 校長講話(平成25年7月4日)坂本澄子

7月2日は露地の紅花が一輪だけ咲き出すとされる「半夏生(はんげしょう)」でした。今、県内のあちらこちらで紅花が満開だそうです。そこで今回は、県花でもある紅花についてお話をしました。

この夏休みに、子どもたちが何かに興味をもって調べたり観察したりできるといいと思います。

今は、とげのない紅花も栽培されています。山形の高瀬地区が「紅花の里」と呼ばれています。

アフリカの大地エジプトから伝わった紅花は、暑さに強い植物なのかな!?

山形の最上紅花はハイグレードで人気がありました。江戸時代には、生産量が全国一位となりました。

花びらを摘み、丸く餅の形にして乾燥させ、紅餅として大阪や京都に出荷しました。軽くて運賃も安く済むため、米作りをやめて紅花栽培を始める農家も。

内陸で取れた紅餅は最上川を船で下り酒田港へと運ばれました。酒田港からは北前船で大阪・京都へと運ばれました。北前船は1年に三千隻も運行。

紅花商人がひな人形や仏壇、せともの、祭りの山車などの品物と共に京言葉などの文化も山形に運んできました。

現代では、食用として活用したり、観賞用の花として私たちを楽しませてくれたりしています。

当時の最上紅花の流通により、大阪や京都の文化も山形に伝わりました。また、紅花商人が山形に移り住んで山形商人として町の繁栄に大きく貢献したと言われています。(「山形商人〜江戸期からの系譜〜」榎森伊兵衛著)私たちの身近にある紅花を楽しみたいものです。