校長室だより
平成30年度 PTA総会 校長挨拶
平成30年4月21日 校長 佐藤昌彦
校長2年目となりました佐藤昌彦です。今年度も どうぞよろしくお願いいたします。
今年度初めての授業参観、そして、PTA総会・学年・学級の会に、このように多くの方のご出席をいただきましたこと、また、日頃からの学校へのご理解ご協力に対し、心より感謝申し上げます。
平成30年度は、4月9日に新1年生を迎え、591名でスタートしました。1年生はもちろん、2.3.5年生にはクラス替えがあり、4.6年生も担任が替わっての初めての授業参観という学級が殆どでした。お子さんの姿は、いかがだったでしょうか?まだ、緊張感のあるよそ行きの姿を見せていたり、とても張り切ってスタートに胸躍らせていたり、それぞれに思いをもって学習に取り組んでいたことと思います。
昨年度もお話しいたしましたが、ご家庭では、当たり前にある「安心できる居場所」や「絆」ですが、 学校では、こうした環境変化の中で子どもたちは、「居場所づくり」・「絆づくり」に取り組み、自分の力で 居心地がよく 安心でき 自分を発揮できる場を獲得していかなければなりません。このことは、学校の学びの大切な柱だと考えます。学校は、子供にとって一つの社会ですから、その一員として関わり つながり、喜びや 悩み、苦しさなど 様々な体験を通じて、将来 社会を生き抜くために必要な資質や能力を身につけていくことになります。このことは、ご家庭での様々な生活体験・ご家族からの支援やアドバイスなしでは、とうてい成し遂げられません。
こうした家庭と学校をまたいで進められる学びが、どの子にも成り立つよう、教職員一同で、子どもたちを支援・指導して参りますので、保護者のみなさまには、ご協力とご支援どうぞよろしくお願いいたします。
学校経営の方針につきましては、後ほど説明の機会がございますので、その際にお話しさせていただきます。
今年度一年間 どうぞ、よろしくお願いいたします。
平成30年度 学校経営説明
平成30年4月21日 校長 佐藤昌彦
それでは、本校の学校経営についてご説明いたします。(下の図 参照)
上段にある学級目標は、校歌の歌詞にもなっており、「附属小学校」が脈々と受け継いできた教育目標です。
人・もの・ことの本質をしっかりと見極め、強い意志をもち、より高い価値をめざし、学び続けることのできる子どもたちを育成していくことを目標としております。
この目標を受けて、2段目にあるめざす子どもの姿を設定し、それを、さらに各学年の子どもの姿へと具体化して、教育活動に取り組んでおります。この点につきましては、この後の学年保護者総会の中で触れられるものと思います。
さて、学校教育全体としましては、この目標に迫るために、
自ら問題解決を進める子ども を創造していくことを研究テーマとしています。
この中のこだわりは、「生き方が育つ」という視点です。一人一人の生き方を育てていくという 私たちの覚悟をこの言葉に込めました。
生き方に資する学びとして、昨年度に引き続き、「大好き」をテーマに、自己肯定感を高める教育に取り組んでいきます。この自己肯定感を一層高めるには、1人1人が、自分を見つめる視点・価値、そして自分を評価するための物差しをもつことが大切になると考えています。
その 自分を見つめる時の視点・価値として 大切にしたいと考えているのが、「たくましさ」と「しなやかさ」です。言い換えれば、私たち教員が育てる「生き方」の核となるものが、「たくましさ」と「しなやかさ」だということもできます。
実は 今年の始業式で 子どもたちに「たくましい 体・頭・心」ってどんなことだろう 「しなやかな 体・頭・心」ってどんなことだろう。そして、たくましく生きる しなやかに生きるって どんなことだろう?と問いかけ、何か自分なりの考えがもてたら、担任の先生でも私でもいいので、教えてくださいと課題を投げかけています。
投げかけて まだ10日ほどですが、ある話し合いの中で6年生の男の子が
「たくましさって あきらめないでチャレンジする力だと思う。でも、チャレンジして、失敗した時にへこんだところが、元に戻って、またチャレンジできるようになるのが、しなやかさだと思う」、こんな考えを出してくれました。彼は、たくましさとしなやかさを、別々に捉えるのではなく 一連のものとして考えています。そして「しなやかさ」をチャレンジへの復元力といっています。
また、5年生の女の子2人が、校長室へ話に来てくれました。
「たくましさは、あきらめないで最後までやりとげる力で、迫力がある感じです」と説明してくれました。そこで、「迫力って、どういうこと」と問い返すと、「自信をもっている感じ、自信をもって何かに取り組んでいるという感じです」と話してくれました。
「しなやかさは、やわらかい雰囲気のことだと思います」という話を受けて、「その雰囲気のカギになるのは?」と聞くと「まずは、優しさ もう一つは、気軽さ なんか人と人のつながりがカギになると思います。」と教えてくれました。
この子たちは「たくましさ」という言葉から迫力を感じ、その影には自信をもつことがある。また「しなやかさ」を安心感のある人間関係がつくる柔らかさと定義しています。私の固い頭では、とうてい考えつかないような発想です。
「たくましさ」「しなやかさ」の定義は、その子の個性や価値観によるところが大きく、多様です。だからこそ、その多様な考えを、つないでいったら、すてきな生き方が見えてくるのではないでしょうか。ここに、ともに学ぶよさがあり、1人で考えるよりも、広がりのある、深みのある考えが生まれ、より魅力的ななりたい自分につながっていくそんな学びを大切にしていきます。
なりたい自分を しっかり意識して 自分を見つめることで、
最後まで諦めなかった自分が好き
友だちに優しくできた自分が好き
勇気を出して考えをはっきりと言えた自分が好き
苦手なことにも、改善策を立ててポジティブに挑戦する自分が好き
すぐに結果は出なくとも、今はすごくステキでなくても、変わるのだという信念をもって頑張っている自分が好き
そんな 「たくましさ」と「しなやかさ」を身につけ、なりたい自分にむかって一歩一歩前へ進んでいく。このプロセスを大切にして、子どもたちと一緒に進んで参ります。
具体的な取組等については、6月1日に行われます。教育課程説明会でお話しさせていただきます。
入学式でも お話しさせていただいたのですが、子どもたちの幸せな未来をつくること、これが学校の命題です。この点で、保護者の皆様と 私たちの願いは 常に共通です。
ともに考え ともに悩み ともに喜び 進んでいけるよう頑張って参りますので、今年度もどうぞよろしくお願いいたします。