ホーム > 研究 > 注目の研究 > 総合人文社会 > 談話理解のストラテジーを探究する

注目の研究総合人文社会

談話理解のストラテジーを探究する

掲載日:2024.05.01

教授 渡辺 文生(日本語学)

 私の専門は日本語学で、特に日本語を用いたコミュニケーションのあり方を日本語母語話者の場合と日本語学習者の場合とを対照しながら研究しています。
 研究テーマの一つは、ノートの筆記過程をもとに日本語母語話者と学習者による講義理解のストラテジーを分析するというものです。私たちは、講義を聞きながら理解した内容のうち、筆記して記録すべき内容を取捨選択した上でノートを取っていると考えられます。講義の談話とそのノートを書く過程とを分析することによって、受講者がどういう手がかりをもとに重要な情報が何なのかと判断したり、そのあとの話の展開を予測したりなどを行っているかを明らかにしようとしています。そうした手がかりとしては、メタ言語表現と呼ばれる談話の展開に関わる表現やことばの繰り返しなどが挙げられます。日本語母語話者と学習者のノートの筆記過程を対照することによって得られた成果を、日本語教育における聴解指導に役立てることも目指しています。

ノートの分析にはタブレットで筆記過程を記録できるアプリを用いていますの画像
ノートの分析にはタブレットで筆記過程を記録できるアプリを用いています

  • シェア
  • 送る

注目の研究[総合人文社会]一覧へ