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聴覚障がい学生への遠隔情報保障支援をスタート!(7/1~)

掲載日:2020.09.03

山形大学障がい学生支援センターでは、2020年7月から8月の約2ヶ月間、
毎週1回、米沢女子短期大学に在籍している聴覚障がい学生へ、
オンラインでの情報保障支援をスタートさせました!

この大学間で連携した支援の取り組みは、本学においても、県内においても初めての取り組みで、
非常に意義ある取り組みです!

聴覚障がい学生は普段、相手の口元を見て、補聴器も装用して音も聞きながら、相手の話を推測して理解しています。
スムーズに会話できる聴覚障がい学生であっても、
90分間、遠く離れた教員の口元を見ながら、専門的な内容を理解していくことは非常に難しいことです。
先生がマスクを着けていたら、口元が全くみえず、授業内容を理解していくことはさらに難しくなります。

そこで、先生の発話を手書きやパソコン入力で文字化して伝達する『情報保障支援』が聴覚障がい学生には必要です。

今年度、米沢女子短期大学に、聴覚障がいのある新入生がめでたく入学されました!
1人の聴覚障がい学生の受講を支援していくには、たくさんの支援者・支援学生が必要です。

山形大学障がい学生支援センターでは、平成28年度から毎年、養成講座を開講し、現在、聴覚障がい学生支援を担当できる学生は20名弱。
そのうち、米短の支援のお手伝いできる!という学生が7名みつかりました!

ただ・・・このコロナ禍で、実家に帰省中の学生もおりましたし、現場に支援学生を派遣するのは感染防止の観点から難しい・・・

そこで!
「遠隔情報保障支援」の導入を決めました!

6月に準備を進め、米短の対面授業が開始する7月から、山大から米短学生を支援する取り組みをスタートさせました!

どんなふうに支援をしているか、イメージ図は以下のとおりです。

遠隔情報保障支援の体制を示したイメージ図
遠隔情報保障支援のイメージ図

山大の支援者は、障がい学生支援センターやそれぞれの自宅から、支援しました。
山大ペアと、現場にいる米短の支援学生ペアが、それぞれ15分交替で支援にあたりました。

先生の発話を文字にするためには、当然先生の話している内容を聞く必要があります。
そこで、授業者の音声と映像はZoomで共有し、聴取しました。

先生の話を文字化して伝える方法としては、「captiOnline(キャプションライン)」というシステムを用いました。
このcaptiOnlineは、筑波技術大学・若月大輔准教授が開発されたもので、
オンラインで情報保障と音声認識ができるWebシステムです。

基本的には、captiOnlineで授業者の発話を音声認識させて文字化し、誤認識を支援者が修正していく形で情報伝達を行いました。

音声認識を活用した情報保障支援も、初めてのことだったのでどうなるか心配でしたが、
想像以上になんとか支援していくことができました。
ただ、先生の話し方やマイクの性能、マイクから離れる等によって、音声認識の精度が変わり、認識率が悪いと、
修正は非常に大変でした・・・(^_^;)

ただ、実際に支援を利用した学生さんからは、

「情報保障のおかげで、聞き漏らしたところを確認することができ、先生の話を理解できて楽しく受講できました!」

と嬉しい言葉を頂きました。

 本学学生からも

「大変だったけれど、慣れてくると、ゲーム感覚で面白かった!」
「利用学生さんの助けになっていると思うと、うれしい!」
「支援をとおしてさまざまな人とつながれることがステキ!」

といった声がありました。
障がい学生支援は、利用する障がい学生だけでなく、支援を担当する学生にとっても「学びの場」であることを
改めて感じます。

この連携した支援は、後期以降も継続予定です!

今度障がい学生支援センターが開催する、今年初の養成講座にも米短の学生らが参加してくれます。
そういった連携も深めていきたいと考えています(^-^)

遠隔情報保障支援の様子の画像
遠隔情報保障支援の様子

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  • FAX.023-628-4485
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