校長室だより
令和2年7月16日 校長 樋口潤一
「覚えていますか 春の日の 草笛を吹いた 馬見ヶ崎…」
本校の卒業証書授与式のための合唱組曲「いつまでも心に」のフィナーレで、在校生と卒業生が歌で思いを交わし合うその一節です。 私はその一節を口ずさんだだけで、全身全霊で歌う子どもたちの姿と鮮やかな感動が蘇り、一瞬で目頭が熱くなります。
昨年度の卒業証書授与式は、すでに臨時休校に入っていた時期で、この合唱組曲を卒業生と在校生で歌い合うことができませんでした。 そして、今年度も、新型コロナウイルスの感染防止対策により、馬見ヶ崎川原での「みのり遠足」を行うことができませんでした。
しかし、今よりもさらに厳しい条件の中で行った卒業証書授与式では、ご参加いただいた保護者の方から「先生方の熱い餞(はなむけ)の思いが伝わりました!」という感謝の言葉をいただきました。 そして、このたび新たな形で実施した「みのりお楽しみ会」でも、学校というフィールドを最大限に活かして、かかわりを深め合い、心をつなぎ合う子どもたちの姿を見ることができました。
上級生が下級生を見つめる優しい眼差しと、下級生が上級生を見つめる憧れの眼差しに、「草笛の音は心の中に鳴り響いている」と感じました。このような場を創造し続ける教師と子どもたちの工夫と努力こそ、本校の文化であり、未来へとつながる大きな希望です!