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校長室だより

令和4年度 修了式

令和5年3月17日 校長 林 敏幸

今、学年代表のお友達に、修了証書をお渡ししました。みなさんには、後で一人一人に先生方からお渡しします。一年間の修了、本当におめでとう。

みなさんは、学級で一年間の学びや成長を振り返ったと思いますが、私も、この一年を振り返ってみたいと思います。
 4月の始業式では、「みんなで笑顔いっぱいの附属小学校にしよう」という話をしました。そこで、まず、毎日あいさつを交わすことで、みなさんを笑顔にしたいと思い、一年間、校門前でのあいさつを続けました。とても小さなことですが、毎日続けたことで、みなさんから多くのことを学ぶことができました。その中から、今日は3つだけ紹介します。

まず1つ目です。1年生のみなさんは、今では、大きな声で元気にあいさつできる人がたくさんいますが、入学したばかりの頃は、一人で不安そうな顔をしながら登校する人もいました。でも、道端で拾った桜の花びらやタンポポを手に、友達と楽しそうに話しながら登校することで、いつの間にか「おはようございます」とあいさつできるようになりました。一緒に話をする友達がいると登校することが楽しくなり、笑顔のあいさつがどんどん増えていくのですね。
 2つ目です。6年生や5年生が、進んであいさつ運動に取り組んでくれました。その様子を見ていた下級生が、「わたしもやりたい」と言って、一緒にあいさつ運動を行いました。また、あるときには「校長先生と一緒にあいさつしたい」と声をかけてくれた人もいました。あいさつの輪が広がると、その場が明るくなり、笑顔もぱっと広がるんだなと思いました。
 3つ目です。私は、みなさんからあいさつされる前に「おはようございます」と声をかけてきましたが、なかには、私よりも先に元気なあいさつをする人がいました。自分があいさつする前に「おはようございます」と声をかけられるととてもうれしく、心の中に笑顔の花が咲いたような気分になりました。

みなさんと毎朝あいさつを交わすことで、「あいさつには、たくさんの人を笑顔にするすごい力がある」ということを強く感じました。私は、「あいさつすることで、みなさんを少しでも元気にしたい」と思って毎朝声をかけてきましたが、「おはようございます」というみなさんのあいさつから、逆にたくさんの元気をもらいました。

でも、みなさんの中には、あいさつが得意でないという人もいると思います。聞こえないような小さな声であいさつをする人、会釈だけして声を出さない人、目も合わせずそのまま通り過ぎる人などが実際にいます。でも、あいさつが上手にできないからと言って、その人たちのことを悪いとは思いません。きっと、「恥ずかしいから」「眠いから」「家で嫌なことがあったから」「面倒くさいから」といった理由があると思うのです。そういう人に、「あいさつをしっかりしなさい」と叱ることはしたくありません。なぜなら、叱られてするあいさつは、決して気持ちよいものではないからです。叱られることで、あいさつがもっと嫌いになる人もいるかもしれません。
 だからと言って、あいさつの苦手な人が、そのままでいいとも決して思いません。なぜなら、「あいさつを交わすと心があったかくなって元気になる」という素敵なことを知らずに大人になるのは、とても悲しいことだからです。あいさつが苦手な人は、自分が元気にあいさつする姿を想像して、ぜひ、行動に移してみてください。そうすれば、自分のことがもっと好きになるはずです。
 令和5年度には、みなさんの元気なあいさつで、附属小学校に笑顔の花をもっとたくさん咲かせてほしいと願っています。

最後に、今日は、みなさんに大事なあいさつをする友達がいます。今年度限りで学級がなくなる3・4年複組の12名です。複組は、附属小学校の歴史の中で、たくさんの宝をつくってくれました。学級はなくなりますが、これからは、その宝を忘れることなく、ずっと守っていってほしいと思います。複組12名の友達のメッセージを、目と耳と心でしっかりと受け止めてください。
 これで、私の話を終わります。

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