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校長室だより

言葉でつながる 言葉は心を映す鏡

6月全校朝会 校長講話(平成25年6月13日)坂本澄子

今日は、私たちの学校の誕生日です。附属小学校は今年135歳になりました。135歳といえば、人間ではかなりの長寿ということになります、そう、附属小学校は、長い歴史と伝統を受け継いできた学校です。その歴史を少し紐解いてみましょう。

明治11年、旅籠町に「山形県師範学校附属小学校」として開校しました。昭和26年には、それまで別々に学んでいた男子部附属と女子部附属が統合され、十日町に「山形大学教育学部附属小学校」ができました。この年の5月20日を「開校記念日」としてから、今年で63回目を迎えます。当時は、木造の校舎でした。現在の松波に新校舎が建てられたのは昭和44年、今から44年前のことです。この校舎も、今年改修され、新しく生まれ変わることになりました。

木造の校舎、そして、今の校舎と、附属小学校には、長い年月とともに、この学校に関わり温かく見守ってくださった多くの人たちの願いが込められています。それは、本校で学んだ人、本校に先生として勤めた人、自分の子どもがこの学校で学んだ人などです。開校以来、一万五千名を越える卒業生が巣立っていますが、山形県内にとどまらず、広く日本中で活躍されています。

すべての人が、附属小をとても大切に思い、附属小で学べたこと、一緒に過ごした仲間とともに成長できたことを誇りに思っていることを強く感じます。私たちは、これらの多くの人たちとのつながりの中で、今こうして、楽しく学習や生活ができているのです。

今日は、「伝統を受け継ぐ」ということについて考えてみたいと思います。私たちが学校づくりの柱にしているみのり班活動を例にとって考えてみましょう。先日「1年生を迎える会」で、みのり班活動がスタートしました。6年くるみ学年をリーダーとして、2年生から5年生がそれぞれ一役を担い、「1年生ようこそ」「よろしくね」「安心してね」という気持ちで1年生を温かく迎えることができました。あの時の一人ひとりの1年生への心遣いと、それを感じて「どきどき」から「にこにこ」に変わった1年生の笑顔。体育館が、みんなの笑顔でいっぱいになりました。こんな素敵な会ができたのは、これまでずっと先輩の姿を見ながら受け継いできたからです。私たちは、常に6年生の言動に学び、憧れをもち、いろいろなことを受け継いでいるのです。人は変わっても、変わらない大切な物をずっとずっと受け継いでいるのです。これが、「伝統を受け継ぐ」ということです。6年生の姿は、附小が目指す子どもの姿そのものです。これからも、全職員で6年生を育てていきます。

今年の附小のテーマは「附属小スマイルでつながろう!〜あいさつ、思いやり、ありがとう〜」です。前期の始業式で、今年みんなで頑張っていきたいことの一つに「いろいろな人との関わりを大事にする」ということを話しました。家族や友だち、みのり班の仲間など、多くの人とのつながりの中で、様々なことを感じ、学び、よりよい自分に成長していく。その中では、あいさつも相手を思いやることもありがとうという感謝の気持ちも必要なことです。一人ひとりが笑顔でつながり、友だちのよさをたくさんみつけられるようになったら、その時はきっと「素敵な附属小」になると思います。今年一年、6年くるみ学年の笑顔のリードで、仲間と明るいあいさつを交わし、様々な活動をする中で、相手を思いやる温かい繋がりをたくさんつくっていきましょう。