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校長室だより

第64回開校記念式
(創立136周年記念式)校長式辞

平成26年5月20日 校長 日伸哉

附属小のシンボル、そして山形市のシンボルである千歳山が、やわらかな萌黄色から少しずつ緑を増し、私たちをあたたかく見守ってくれています。

本日、PTA会長 黒澤博志(くろさわ ひろし)様、同窓会会長 金山宏一郎(かねやま こういちろう)様をはじめ、多くのご来賓の皆様のご臨席のもと、第64回開校記念式を迎えられますことは、618名の子どもたちと教職員の大きな喜びであります。心より厚く御礼申し上げます。


さて、今日は、私たちの学校の誕生日です。みなさん一人ひとりに誕生日があるように、私たちの学校は、今日で136歳になりました。136歳は、かなりのお年ですね。

みなさんのおとうさん、おかあさん、おじいちゃん、おばあちゃん、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、そのまたひいひいおじいちゃん、ひいひいおばあちゃんと何世代も前から、この附属小学校はあったのです。附属小学校は、長〜い歴史と伝統を受け継いできた学校なのです。

その歴史を、少しひもといてみましょう。

明治11年に、旅籠町に「山形県師範学校の附属小学校」として開校しました。
 昭和26年には、それまで別々に学んでいた第一(男子部)附属と第二(女子部)附属が統合され、十日町に「山形大学教育学部附属小学校」ができました。この年の5月20日を「開校記念日」としてから、今年で64回目を迎えます。当時は、木造の校舎でした。現在の松波に新校舎が建てられたのは昭和44年、今から、ちょうど45年前のことです。この校舎も、昨年から改修され、新しく生まれ変わることになりました。

木造の校舎、そして、今の校舎と、附属小学校には、長い年月とともに、この学校に関わり、温かく見守ってくださった多くの人たちの願いが込められています。それは、ここで学んだ人、ここに先生として勤めた人、自分の子どもがこの学校で学んだ人などです。開校以来、15,000名を越える卒業生が巣立っていますが、山形県内にとどまらず、広く日本中、世界中で活躍されています。

全ての人が、附属小をとても大切に思い、附属小で学んだこと、一緒に過ごした仲間とともに成長できたことを誇りに思っています。私たちは、これらの多くの人たちとのつながりの中で、今、こうして、楽しく学習や生活ができているのです。


今日は、「伝統を受け継ぐ」ということについて考えてみたいと思います。

私たちが学校づくりの柱にしている「みのり班活動」を例にとって考えてみます。先日「一年生を迎える会」で、「ゆきやなぎ学年102名」を迎え、みのり班活動がスタートしました。6年ほおのき学年をリーダーとして、みんなが縁の下の力持ちになって、温かく迎えることができました。あの時みんなで歌った「RPG」の「一人じゃない」、「ぼくらはもう一人じゃない」の歌詞、心にぐっときましたね。ゲームも楽しかったです。体育館が、みんなの笑顔でいっぱいになりました。

こんな素敵な会ができたのは、これまで、ずっと先輩の姿を見ながら受け継いできた6年生がいたからなんです。私たちは、いつも、6年生の言葉や行動に学び、あこがれをもち、いろいろなことを受け継いできたのです。人は変わっても、変わらない『大切な心と形』をずっとずっと受け継いできたのです。これが、「伝統を受け継ぐ」ということです。6年生の姿は、附属小が目指す子どもの姿そのものです。これからも、「伝統の継承と新たな文化の創造」を目標に、全職員で、6年生を、そして全校生を、「太陽の子」「北国の子」「日本の子」として、しっかり育ててゆきたいと思います。

始業式と入学式で、「三つの誓い」をお話しましたが、今年度のみのり活動の大テーマは、「明るい笑顔とあいさつで、心の糸をつなげ、太くしよう」と決まりました。一人ひとりが笑顔でつながり、友達同士だけでなく、先生方とみなさん、そして地域の方とみなさんの心の糸が太く太くなれば、「本当に素敵な附属小」になると思います。今年一年、6年ほおのき学年の笑顔のリードで、仲間とさわやかで明るいあいさつを交わし、様々な活動をする中で、相手を思いやる温かいつながりをたくさんつくっていきましょう。

最後に、本日ご臨席をいただきましたご来賓の皆様には、今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。本日は、誠にありがとうございました。