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学長特別講演会シリーズ第7回「東北の文化力とイノベーション」を開催しました(1/17)

掲載日:2017.01.20

 山形大学の使命「地域創生」「次世代形成」「多文化共生」を学内外に発信するため、山形大学では学長特別講演会シリーズを開催しています。1月17日、第7回講演会を小白川キャンパスで行いました。講師に竹内佐和子氏(文部科学省顧問、前パリ日本文化会館館長)を迎え、「東北の文化力とイノベーション」をテーマに講演いただきました。

 多文化主義に関わる研究や文化発信に取り組む外交など、国内外の多岐にわたる場面で活躍されてきた竹内氏。2011年から2016年までパリ日本文化会館館長を務めるなど、長く活躍の場となったフランスでの経験を背景に”東北・山形の魅力を世界に発信する"ためのポイントに迫りました。

講師の竹内佐和子氏の画像
講師の竹内佐和子氏

挨拶する小山学長の画像
挨拶する小山学長

 一見すると、関係が薄いように思える「文化」と「イノベーション」。一般には文系的にとらえられる文化と、技術発展などに代表され理系的側面を持つイノベーションは、つなげてとらえることがやや難しく感じられるかもしれません。日本の技術が発展を続ける一方、「科学技術というイノベーションだけでは世界相手に勝ち抜けない時代になってきた。世界で目立つには日本特有の文化と技術を融合し、個性を出すこと。誰もやっていないことに取り組むことではじめて注目される」と話す竹内氏。世界でも評価される日本伝統の"繊細さ"は重要な強みであり、細やかな技術と日々の積み重ねによって築き上げられる「日本型イノベーション」の形成がこれからのポイントになると語りました。
 また、イノベーションの先に期待される、社会課題改善への貢献についても触れ、「周りの人が困っていることやその悩みをどれだけ理解できるか。人を気にかけ、問題解決意識を強く持つことが重要。この技術や情報が何の役に立つのか、どんなことができるのかを意識することが、日々のモチベーションにもなる」と話しました。

 参加者からは「もっと広い視野で日本、東北の文化を見て理解する努力が必要だと感じた」「パッションを大切にし、問題解決の種となる、周りへの気づきに遅れないようにしたい」と、刺激を受けた声が多く集まりました。

 多文化社会の中で、人と人が意見を主張し文化がぶつかること。また、もっと良くなるにはどうすればいいかと周りにアンテナを張っておくこと。山形から世界へ発信を続けていくためのイノベーションが生まれるチャンスは、そういったところに広がっています。それぞれの在り方、大学の在り方を見つめなおす有意義な講演となりました。

対談の様子の画像
対談の様子

参加者との質疑応答の画像
参加者との質疑応答

 翌日、竹内氏は本学で研究が進む有機EL関連施設を視察。米沢市の有機エレクトロニクスイノベーションセンターや、未来の生活を体感できるスマート未来ハウスの見学を通じて、山形大学の取り組みを知っていただく時間が設けられました。

スマート未来ハウス視察の様子の画像
スマート未来ハウス視察の様子

リビングの壁紙ディスプレイの画像
リビングの壁紙ディスプレイ

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