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学生の皆さんへ:多人数による飲食の禁止と日常的体調観察の勧め

掲載日:2021.08.23

 全国的に新型コロナ感染症(COVID-19)が猛威を振るい、第5波となっています。これを受け、20日(金)からは‘緊急事態宣言’と‘まん延防止等重点措置’の対象地域が広がることになりました。

 日本ではワクチン接種が進んでいるのに、流行が拡大する理由は二つあります。一つは、現在流行しているウイルス株(デルタ株)の感染者1人あたり、コロナに免疫を持たない5~7人を感染させるほど、感染力が強いと考えられている点です。もう一つは、まだ未接種の人の多い若い世代を中心に感染が拡大している点です。

 山形大学も含め、多くの学生と教職員を抱える大学に対して、文部科学省によって‘大学拠点接種’というプロジェクトが展開されています。本学では、多くの皆さんの協力を得て、8月9日の週に無事1回目の接種を終えることができました。3つのキャンパスを合わせ、7000名もの方々に接種することができました。多くの学生の皆さんが接種してくださったことに感謝いたします。今回の接種で、キャンパス全体をコロナ感染の広がりにくい状態に一歩近づけることができたと考えています。

 さて、ワクチン接種は感染を防止する効果も、また、たとえ感染したとしても重症化を防ぐ効果もありますが、どちらも完璧ではありません。特に、現在流行しているデルタ株に対しては、以前ほどに感染を防止する効果が得られないことが分かってきています。ましてや現在は1回目のワクチン接種ですので、十分な抗体ができず、大きな効果が得られないと考えられます。2回の接種後、2週間ほど経過するとワクチン接種による効果が最大になります。過大な期待は禁物です。そのような背景のうえで、学生の皆さんへ、再度の注意喚起とお願いです。

 一つ目は、「多人数による飲食は絶対しない」ということです。デルタ株が猛威を振るっているのは、感染者のウイルス量が他のウイルス株より桁違い(3桁とも言われます)に多く、飛沫感染を起こしているからだと言われています。飲食時の会話は必然的に多くの飛沫を飛ばすことになりますが、人数が増えれば増えるほどよりいっそう「ワイワイ、ガヤガヤ」となりがちです。また、誰がどこで感染するかわからない現状では、多人数での飲食が、飲食を共にする仲間に無症状の感染者がたまたまいる確率を上げることになります。そして、1人が数人を一度に感染させることにより、山形でのコロナの流行が一気に拡大する原因にもなります。「いましばらくはしない」という固い決意で過ごしてください。

 二つ目は、「日常的な体調観察」の勧めです。毎日体温を測っている皆さんも多いと思いますが、それをぜひ続けてください。さらに、コロナに感染した際に最初に現れる症状として一般的なのは、のどの痛み、体のだるさ、そして嗅覚や味覚の異常です。これらの症状に思い当たる時は、他人との接触を避けて、相談窓口に速やかに相談してください。相談窓口は、本学保健管理センターでもいいですし、各自治体にも設置されています。

 本学の2回目のワクチン接種は9月6日の週に行われます。1回目を接種した皆さんは確実に受けてください。なお、2回目の接種時の副反応は1回目よりも大きいとも報告されていますが、数日以内で収まりますし、接種のメリットがはるかに大きいことは言うまでもありません。食事や睡眠を十分にとり、万全な体調で接種に臨むことが大切です。皆さんの節度ある行動を期待しております。

2021年8月19日

新型コロナウイルス感染症対策本部副本部長 理事・副学長 花輪公雄
医学部附属病院 検査部長・感染制御部長         森兼啓太

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