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南極の気温と二酸化炭素変動の不一致は日射量が引き起こす

掲載日:2018.03.06

南極の気温と二酸化炭素変動の不一致は日射量が引き起こす
-過去72万年間の南極と周辺海域の温度変動を復元-

琉球大学
国立極地研究所
名古屋大学
東京大学
北海道大学
信州大学
山形大学

研究成果のポイント

  • 南極アイスコアの同位体分析により、過去72万年間の南極と南大洋の温度変動を復元
  • 二酸化炭素濃度と南極の気温変動にずれがある一因が日射量の変動であることを示した
  • 南極の気温の自転軸傾斜角の変化に対する同調性が40万年周期で変動することを発見

研究成果の概要

琉球大学理学部の植村立准教授、山形大学学術研究院の鈴木利孝教授(地球科学)ら国内外11機関19名からなる研究グループは、日本の南極地域観測隊が南極ドームふじで掘削したアイスコアの分析によって、過去72万年間の南極の気温と周辺海域の水温変動を復元しました。本研究のように、海水温も含めてアイスコアから復元したデータとしては、過去最長だった42万年間の記録を30万年延長するものです。地球温暖化をはじめとする気候変動を正確に予測することが社会的にも大きな課題となっています。今回の研究は、環境が大きく異なっていた過去について、二酸化炭素濃度や日射量の変動と気温変動との関係を明らかにしたもので、地球の気候変動のメカニズムの解明に役立つと期待されます。この成果は、2018年3月6日付「Nature Communications」誌にオンライン掲載されます。

詳しくはこちらの資料をご覧ください。

 ※本リリースは、1)琉球大学の植村立 准教授、2)国立極地研究所の本山秀明 教授、川村賢二 准教授、東久美子 教授、藤田秀二 教授、平林幹啓 特任助手、3)名古屋大学大学院の藤田耕史 准教授、4)東京大学の阿部彩子 教授、5)北海道大学の飯塚芳徳 助教、6)信州大学の鈴木啓助 教授、7)山形大学の鈴木利孝 教授、による共同リリースです。

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