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市民が撮影した写真を活用したマルハナバチ類の分布推定

掲載日:2017.09.11

山 形 大 学
東 北 大 学

マルハナバチ類は、野生植物や農作物の重要な送粉者(植物の花粉を運んで実を結ぶ手助けをする動物)ですが、世界的に減少傾向にあり、日本でも分布調査が必要となっています。

東北大学大学院生命科学研究科の大野ゆかり研究員らの研究グループ(山形大学からは学術研究院 横山潤教授(多様性生物学)が参加)は、マルハナバチ類の分布調査のため、ウェブページやフェイスブック、ツイッターで、マルハナバチの写真を撮影してメールで送ってもらえるよう、市民に呼びかけ、その結果、2013年から2015年の3年間で4,000枚を超える写真の収集に成功しました。

収集の結果、2015年までに日本に生息するマルハナバチ類16種のうち15種の写真の収集に成功し、限られた地域や高標高にしか生息しない種や亜種の写真収集にも成功しました(2016年には残り1種の写真収集にも成功しました)。

加えて、収集した写真をもとに、作成したマルハナバチ類の分布データと環境データを使用し、種分布モデルにより、主要なマルハナバチ6種の生息地の推定を行うことに成功しました。


この研究結果をもとに、今後は過去と未来の生息地を推定し、現在の生息地と比較することで、生息地の縮小/拡大を評価し、保全すべき種や地域個体群の選定を行うことができるようになると期待されます。

詳しくはこちらの資料をご覧ください。

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