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快眠用有機EL照明を開発~やわらかい光が良質な睡眠をサポート~

掲載日:2021.09.02

本件のポイント

  • 山形大学センター・オブ・イノベーション(COI)プロジェクトにおいて、睡眠用に特化した有機ELベッドサイドランプを開発した。
  • 山形大学発ベンチャー企業であるオーガニックライティング(株)より製品化を進める。
  • 世界で初めて山形大学で開発に成功した白色有機ELの技術を生かした有機EL照明器具を、山形県内だけではなく全国へ展開していくことを目指す。

概要

 山形大学では、センター・オブ・イノベーション(COI)プロジェクト(実施期間:2013年度から2021年度、支援機関:科学技術振興機構(JST)、文部科学省)において、未来の快適で健康な生活や社会の創造を目指した研究開発や有機エレクトロニクス技術の社会実装を進めています。その一環として、睡眠とあかりについて、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構と共同研究を行っており、就寝前に有機EL光を照射した場合は、LED光を照射した場合に比べて、睡眠中のエネルギー消費量と深部体温の低下、および脂質酸化の増大が見られ、深い眠りを得られることを報告してきました。
 そこで、良質な睡眠が得られる有機ELベッドサイドランプを開発しました。現在、市場で販売されている照明の光には、いわゆるブルーライトという短波長の青色光成分が多く含まれています。またLEDなどの点光源の照明は目に眩しく感じますが、有機EL照明は、面光源なので眩しさが少なく、強い光による刺激を避けることができる他、やさしい自然光のような光を発する高演色性の照明です。有機EL照明を用いたベッドでの読書の後の睡眠など、良質な睡眠を取りたい成人の方々の使用や、子育て中の夜中の授乳時における赤ちゃんを光の刺激から眼と脳を守るために最適な優しい照明です。これまで、有機EL照明は産婦人科医院での試用を通して、産婦人科医師の先生方にも推奨をいただいております。
 今回、共同で研究開発を行った、有機EL照明器具等企画開発製造販売会社 オーガニックライティング株式会社(山形県米沢市)より、製品化を目指すこととなりました(令和4年4月より予約販売を開始)。また、山形大学と三起商行(株)は、赤ちゃんや子ども、子育てファミリーにとって最適な光は何かを見出すとの目標に向かって、有機EL照明の効果の確認など、実験的な検証を進めております。得られた知見を活かし、家庭用の子育て商品など、新たな製品への展開を目指します。

詳しくはこちら(プレスリリース)をご覧ください。

参考

  • オーガニックライティング株式会社(山形県米沢市)
    <事業内容> 有機ELデザイン照明機器・オブジェ等の応用商品の企画・デザイン・開発・販売。
    2009年設立の山形大学発ベンチャー。

  • 三起商行株式会社(大阪府八尾市)
    <事業内容>ミキハウスブランドで、ベビー、子ども服および子どもを取りまくファミリー関連商品の企画・製造・販売、および出版・教育・子育て支援などの文化事業。2019年より、山形大学COIプロジェクトに参画し、共同で子ども及び子育て向け環境に対する有機EL照明等の適用検討を行っている。

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