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JST STARTプログラムに採択されました ~印刷プロセスによる有機ELパネルの少量多品種化~

掲載日:2021.11.04

本件のポイント

  • 山形大学では世界トップレベルの印刷有機EL技術を保有している。
  • 今回、JST STARTプログラム(2021~2023年度:3年間)に採択された。
  • 印刷技術を集積・深化し、安価・少量多品種に対応する有機ELパネル製造販売ベンチャー設立を目指す。

概要

 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)プロジェクト支援型に、山形大学学術研究院 教授 硯里善幸(研究代表者)、教授 城戸淳二、准教授 水上誠、助教 千葉貴之らの研究グループが採択された。
 有機ELはディスプレイ分野・照明分野で普及が急速に進んでいるが、大量生産が主流であり少量・多品種には対応できていない。山形大学ではJST S-イノベ、COI等の支援により開発した世界トップレベルの印刷有機ELの技術を保有しており、これらをインテグレートし、安価・少量多品種に対応する。印刷有機EL技術に加え、本プログラムによる製品の印刷技術開発により、ベンチャー企業の設立を目指す。

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背景

 有機ELは、高い表示性能と高い設計・実装の自由度により、様々な用途への展開可能性を持つものの、既存の「蒸着型」有機ELは製造装置が数千億円規模に上り、少量多品種への対応が困難なため、現状は用途が限られている。一方で、IoT技術が普及する中、ディスプレイのニーズは増しており、家電等にもインジケータ類が搭載されている。これらは省電力かつ視認性の高い有機ELの有望な市場であり、安価かつ少量・多品種に対応可能な技術が求められている。

採択内容

山形大学は、「世界トップの印刷型有機EL技術」に加え、パネル化に必要な周辺技術においても高い印刷技術を保有している。本プログラムでは、低コストで少量多品種への対応が可能な「印刷型」有機ELパネルを達成するために、①印刷有機EL、②印刷配線・発光パターン形成、③印刷トランジスタの3つのキーテクノロジーの集積を行う。特に少量多品種に適した印刷技術におけるインクやプロセス開発と、それらを基にした初期製品の開発を行い、JST S-イノベ、COI等の支援により開発した印刷有機ELの社会実装を目指す。

・採択プログラム:国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)
 研究成果展開事業 大学発新産業創出プログラム(START)プロジェクト支援型
・採択課題: 印刷型有機ELパネルの事業化
・期間: 2021~2023年度
・採択者:山形大学学術研究院 教授 硯里善幸(研究代表者)
               教授 城戸淳二
               准教授 水上誠
               助教 千葉貴之
     QBキャピタル合同会社(事業プロモーター) 代表 坂本剛

・HP : https://www.jst.go.jp/pr/info/info1531/index.html

今後の展望

 事業プロモーターであるQBキャピタル合同会社と連携し、IoT化等による多品種へのニーズに対し、少量多品種生産が可能な印刷型小型有機ELパネルの製造販売を展開するベンチャーの設立を目指す。

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