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遠隔診療システムを開発、製造販売する大学発ベンチャーを設立

掲載日:2022.07.07

本件のポイント

  • 文部科学省・科学技術振興機構COIプログラム※1にて開発した高臨場感なリモート診察システムを実用化する。
  • 城戸淳二教授と株式会社YCC情報システム、山形大学リエゾンアドバイザー三宅裕介が、アイメディコ株式会社を設立し、リモート診察システムをさらに改良、高機能化して製造販売を行う。
  • NTT東日本と共同で、まずは山形県内、東日本へと普及させる。

概要

 ⼭形⼤学では、⽂部科学省・科学技術振興機構COIプログラムの快適空間創造部⾨で有機EL ディスプレイ、有機EL 照明の研究開発を⾏い、有機EL ディスプレイの⾼画質、⽩⾊有機EL 照明パネルの⾼演⾊性を活かした応⽤として、リモート診察システムを開発し、NTT 東⽇本と共同で酒⽥市の⽇本海総合病院、松⼭診療所と⾶島診療所を本リモート診察システムで接続して実証実験を昨年より開始した。この度、本システムにさらに各種センサー機能を搭載し⾼機能化リモート診療システムを開発、製造販売する「アイメディコ株式会社」を城⼾淳⼆教授、株式会社YCC 情報システム(代表取締役社⻑ 伊藤秀美)、三宅裕介(⼭形⼤学リエゾンアドバイザー)の3者が設⽴する。

 詳しくはこちら(プレスリリース)をご覧ください。

背景と経緯

 コロナ禍において介護施設や病院での感染クラスターの発⽣が⼤きな問題となっている。そこで、医師と利⽤者、患者が直接対⾯する事なく、また遠⽅からでもすぐに診察できるリモート診察システムの導⼊が急務となっている。しかし、現在のリモート診察システムは、単にパソコンやタブレット、スマホなどで、医師と患者らが会話をするだけの機能しかなく、顔⾊など病状の診断に不可⽋な情報が不⾜している。
 本システムでは、より⾼臨場感な診察を可能にするために、演⾊性の⾼い⽩⾊有機EL 照明で患者らを照らし、医師は⾼画質の有機EL ディスプレイを使⽤することにより、⾃然に近い⾊合いで顔⾊や表情などを観察することができるようになる。また、無医村などのへき地医療においても、リモート診察は住⺠の安⼼、安全な⽣活に不可⽋であり、COI プログラムでは、無医島である酒⽥市沖の⾶島の診療所と酒⽥市の⽇本海総合病院、松⼭診療所をリモート診察システムで繋いでの実証実験をNTT 東⽇本との共同で⾏った。今後、⼭形県内、そして⽇本国中に本システムを普及させる⽬的でアイメディコ株式会社を設⽴し、脈波測定や電⼦聴診器機能など、さらなる⾼機能化を⽬指して開発を加速し、製造販売を⾏なっていく。

⽤語解説

COIプログラム: センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムとは、⽂部科学省が基礎研究段階から実⽤化を⽬指した産学連携による研究開発を⽀援するものです。10 年後の⽬指すべき社会映像を⾒据えたビジョン主導型のチャレンジング・ハイリスクな研究開発を⽀援しています。(実施期間:2013 年度〜2021 年度)

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