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掲載日:2022.08.04
本書「哺乳類学」は、これから哺乳類学を学びたいと考えるすべての人たちに向けた羅針盤として執筆された新しい教科書である。その内容は、近年飛躍的な発展を遂げる測定・分析技術を活用することで、理解が急速に深まりつつある「進化・形態・生態」といった基礎科学としての哺乳類学の最新知見に留まらず、あらたに「保全」にも及ぶ。人間活動の拡大/縮小に起因する、人と哺乳類との軋轢(農業被害問題、種の絶滅、外来種問題)に例示されるように、哺乳類の「保全」に関連する諸問題は、もはや科学者・専門家だけでなく、市民の日常にもかかわる関心事となっている。「保全」を、哺乳類学に新たに位置づけることで、過去の類書にはない、異分野間の有機的な連携・融合による新たな哺乳類学を本書は提示する。
本書は哺乳類学を学ぶための学術書として、様々な教育研究活動の現場で活用できるだけでなく、哺乳類に興味・関心を持つ幅広い市民にも還元できる実践的な情報も盛り込まれている。
『哺乳類学』小池伸介・佐藤淳・佐々木基樹・江成広斗(著)、東京大学出版会.発売日:2022年7月21日
第I部 進化(佐藤 淳 福山大学)
第1章 起源と進化、第2章 分子進化、第3章 日本の哺乳類、第4章 テクノロジーと進化哺乳類学
第II部 形態(佐々木基樹 帯広畜産大学)
第5章 外部形態と骨格、第6章 生命維持器官、第7章 泌尿生殖器、第8章 形態適応
第III部 生態(小池伸介 東京農工大学)
第9章 採食、第10章 生息地、第11章 個体群、第12章 群集
第IV部 保全(江成広斗 山形大学)
第13章 科学と規範としての保全、第14章 外来種の管理、第15章 絶滅危惧種の保全、
第16章 普通種の保全
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