ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2024年04月 > 山形大学と小森コーポレーションが包括的な連携協定を締結 ~次世代プリンテッドエレクトロニクスのイノベーションを推進~
掲載日:2024.04.24
ポイント
●4月23日(火)、国立大学法人山形大学と株式会社小森コーポレーション(以下、KOMORI)は、包括連携協定を締結しました。
●山形大学は、プリンテッドエレクトロニクスの国際的研究開発拠点として、2013年には有機エレクトロニクスイノベーションセンターを開所し、約10年以上にわたりオープンイノベーションを展開してきています
●KOMORIは、1923年創業の印刷機械システムを手掛ける大手機械メーカーで、プリンテッドエレクトロニクスを成長事業と位置付け、PE要素技術開発センターを2023年に開所し、オープンイノベーションを推進しています。
●今後、山形大学の強み「マテリアル テクノロジー」と、KOMORIの強み「プリント テクノロジー」で、次世代プリンテッドエレクトロニクスのイノベーションを推進していく予定です。
詳しくは、こちら(リリースペーパーおよび関係資料)をご覧ください。
概要
(連携の実績と経緯)
山形大学とKOMORIは、これまで有機ELの電極印刷、フレキシブルハイブリッドエレクトロニクス(FHE)での導電配線印刷、3次元曲面形状の(3D)エレクトロニクスなどの研究開発で連携してきました。このたび、基礎学術から事業化・人材育成、交流・施設装置の活用まで範囲を広げ、新しい分野に向けて包括的に連携していきます。
(今後の展開と進め方)
新しい技術分野として、微細配線技術に加え薄膜塗工技術を共同で研究開発し、具体的には、次世代太陽電池や次世代二次電池に向けて、印刷材料開発(山形大学)と印刷装置開発(KOMORI)印刷プロセス開発および試作品作製(共同)の展開をします。山形大学では有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL、米沢市)、KOMORIではPE要素技術開発センター(PEDEC、つくば市)をそれぞれの中心拠点として包括的な連携を進めていきます。
協定機関の概要
●株式会社小森コーポレーション
代表者 持田 訓
創 業 1923年10月
本 社 東京都墨田区吾妻橋3-11-1
売上高 979億14百万円(2023年3月期 連結)
資本金 377億14百万円(2023年3月31日現在)
従業員 2,576名(2023年3月31日現在)
事業内容 印刷機械、印刷関連機器の製造販売
主要製品
商業用印刷機械(オフセット枚葉印刷機械/オフセット輪転印刷機/デジタル印刷機械)
特殊印刷機械(紙幣、有価証券等)、紙器用輪転印刷機、印刷関連機器
電子部品用印刷機、スクリーン印刷機、グラビアオフセット印刷機、関連機器
用語解説
プリンテッドエレクトロニクス:
現在電気電子部品の基板上の銅の配線は、基盤の全面に銅箔を張ったものに、大量の薬液で配線以外の部分を除去することで、細い電子回路の配線を形成している。このためエネルギーがかかり、廃液も大量に発生してしまっている。この課題を解決するために、プリンターでインクを用いて文字や写真を印刷するように、電気が流れるインクを用いて印刷することで電子回路をつくる技術がプリンテッドエレクトロニクスである。省エネルギーで、廃液が排出されず、環境に優しく、SDGsへの貢献が大きいことで、用途拡大が期待されている。
次世代プリンテッドエレクトロニクス:
従来のプリンテッドエレクトロニクスは、平面上に導電性インクで配線回路を印刷するのみであった。平面上に印刷した後に曲面加工する(3次元形状にする)、凹凸ある印刷を行う、全面に薄膜塗工するなど、新しい展開を次世代プリンテッドエレクトロニクスと呼んでいる。
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