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環境省「令和6年度食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」に採択 ~生ごみ→資源化循環プロジェクト:自宅生ゴミが 持続可能で環境に配慮した無農薬米として帰ってくる~

掲載日:2024.07.04

本件のポイント

  • 環境省の「令和6年度食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」に採択。 事業期間は2024年7月から12月まで。
  • 農学部生協売店から発生する食品廃棄物を学内で完全に資源化するシステム を開発。
  • このシステムを活用して、大学生および職員の自宅からの生ゴミも資源化し、循環させることが可能。
  • 自宅からの生ゴミを効率的に回収・処理し、資源化する新システムの導入に向けた開発が進行中。

概要

 環境省「令和6年度食品廃棄ゼロエリア創出モデル事業」の採択を受け、当事業では山形大学農学部の「ヤマダイミズアブラボ」に24時間利用可能な生ゴミポストを設置し、学生や職員が自宅から持ち込んだ生ゴミの受け入れを始めます。持ち込まれた生ゴミの重量に応じて、その20%を無農薬栽培のササニシキ米として還元し、このお米は、山形大学の農場でヤマダイミズアブ製のたい肥(ミズアブのフン)を使用して育てられます。この活動を通じて、参加者の環境に対する意識の変化や、二酸化炭素排出の抑制に伴う経済的効果などを分析します。

開始時期:令和6年7月から
場 所:山形大学農学部
主 催:ヤマダイミズアブ

詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。

背景

・世界中で増加する食品廃棄物問題に直面しています。山形県でも、食品廃棄物の処理コストが増加しており、この問題への対応が急務となっています。
・日本国内では、肥料や飼料の価格が高騰し、高止まりしています。この状況は地域社会にも影響を及ぼしています。
・地元山形県で発生する食品廃棄物を、焼却ではなく資源化し、肥料や飼料として地域に循環させることで、持続可能な解決策を模索しています。
・特に家庭からの生ゴミは自治体の焼却炉に大きな負担をかけており、これによる二酸化炭素の排出増加も問題です。
・当プロジェクトでは、山形大学の学生や職員が関わる食品の生ゴミを大学内で処理し、資源化することにより、二酸化炭素の排出抑制と資源の地域循環を図ることを目指しています。

研究手法・研究成果

・プロジェクト「ヤマダイミズアブ」では、山形大学で採取し、大学内の食品残渣で繁殖したアメリカミズアブを活用しています。これは、社会的なニーズに応じて様々な形で活用されることを目指しています。
・長年にわたり蓄積された資源化技術のノウハウを活用し、食品残渣からアメリカミズアブを育成する研究を行っています。この取り組みにより、持続可能な資源循環システムの構築を目指しています。

今後の展望

・新しい生ゴミ処理ネットワークモデルの開発を進めています。このモデルは、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しており、地域社会における廃棄物処理の効率化と環境保護に寄与することが期待されます。
・また、これまでに得られた知見を活かし、「ヤマダイミズアブ式環境教育」として、環境教育の分野での応用を進めています。これにより、より広範な社会活動への貢献を目指します。

用語の説明

アメリカミズアブ:ハエ目の昆虫の一種で、日本においては侵入種とされています。北海道を除く日本各地に定着しており、世界的にも食品廃棄物の処理資源化に利用される研究や事業が行われています。

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