ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2024年10月 > 学長定例記者会見を開催しました(10/3) > 欧州5カ国の大学とスマート農林業のための交流を強化します ~文部科学省「大学の世界展開力強化事業」に採択~
掲載日:2024.10.03
農学部・農学研究科が申請していた「スマート農林業のためのダブルディグリープログラム網の構築」が,文部科学省の令和6年度公募事業「大学の世界展開力強化事業」に採択された。今年度を含めた5年間の事業で,事業規模は1480万円/年。既存のドイツおよびイタリアの大学とのダブルディグリー(DD)プログラムに加えて,新たに,スペイン,ブルガリア,ルーマニアの大学とのDDプログラム(修士課程)を構築し,山形大学を中心に,スマート農林業をテーマとするDDプログラムのネットワーク化を行う。DDプログラムでは,本学学生を相手国大学に派遣するとともに,欧州の学生を本学で受け入れる。それぞれ最低1年間の滞在を義務付ける。プログラム参加学生は,本事業から渡航費の支援が受けられる上に,留学中はJASSOから奨学金が支給される。農学部学生の動機付けのために,英語能力向上を図るための英語講座を開講する他,相手国大学への留学経験も積むことができる短期派遣事業も実施する。DDプログラムに参加できるのは農学研究科修士課程の学生のみであり,その入学試験(12月5日)の出願期間は10月22日~24日。
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山形大学大学院農学研究科では,これまでライプニッツ・ハノーヴァー大学(ドイツ)およびトリノ大学(イタリア)とのダブルディグリー(DD)プログラムを構築してきた。この実績を活かし,さらに欧州の4大学とのDDプログラムを構築することで,山形大学を中心として欧州5カ国6大学を巻き込むDDプログラムのネットワーク化を行う。このネットワークはスマート農林業をテーマとし,AIを使ったスマート農林業の先端技術が研究されている西欧の大学だけでなく,その技術を必要とする東欧の大学との交流を深めることが目的である。
山形大学では,2022年度にアグリフードシステム先端研究センターが発足し,データにもとづく農業・畜産技術,食品の機能性の見える化とその向上技術などの研究が進められている。本年度には農山村リジェネレーション共創研究センターも発足し,データにもとづく効率的な森林管理に関する研究が予定されている。これらのリソースを利用しながら,本交流プログラムの核心となるAI を農林業に応用する国際共同研究を展開する。
〇スペイン,ブルガリア,ルーマニアの大学とのDDプログラムを順次構築する。そのために,相手国大学との間で教員や事務職員の交流を行う。
〇既存のDDプログラム,および,新たに構築されるDDプログラムでは,本学学生を相手国大学に派遣するとともに,相手国大学の学生を本学で受け入れる。それぞれ最低1年間の滞在を義務付ける。
〇DDプログラム参加に支障がないように,本学学生の英語能力向上を図るための英語講座を開講する。
〇サマー(ウインター)スクールと呼ばれる短期派遣・受入事業を実施し,留学経験を通じて,本学および相手国大学の学生の中からDDプログラム参加者を増やす。
〇オンラインでの授業配信も行い,渡航できない学生の交流を活性化する。また,プログラムの認知度を高める。
〇オンライン交流会を開催し,各大学の教員による講演の他,DDプログラム参加学生からの報告等を行う。
本学では,留学経験者,受け入れ留学生がともに増え,国際化が促進される。DDプログラムの学生は,本学と相手国大学の教員が共同で指導するため,その成果をもとに国際共著論文が増える。ネットワークのハブとして機能する山形大学のプレゼンスが高まることで,ネットワーク外からも優秀な留学生が集まる拠点を目指す。