ホーム > 新着情報:プレスリリース > 2024年11月 > 学長定例記者会見を開催しました(11/7) > 「樹氷マイスター」の第一期生が誕生しました 〜樹氷についての正しい知識・情報を伝承する〜
掲載日:2024.11.07
▲樹氷マイスター養成講座の様子
2022年、「山形大学 蔵王樹氷火山総合研究会」の下に設立された「樹氷の会」では、樹氷についての正しい知識・情報を伝承できる講師・講師補助者を養成することを目的として「樹氷マイスター養成講座」を行っております。2024年10月27日、「樹氷マイスター」と「樹氷マイスター(仮免)」の第一期生が誕生いたしました。
2010年、山形大学におきまして、地域や家庭で科学の不思議や面白さ、科学技術を伝える講師や講師補助者になって頂くための指導者養成をめざして「蔵王マイスター養成講座」が開催されました。それから10余年たちまして、樹氷に様々な変化がありました。
(1) 樹氷に温暖化や虫害などの影響がでております。
(2) 樹氷に関する新たな資料や事柄が多数見つかりこれまでと異なった新たな樹氷像ができあがっております。
(3) 樹氷について雪氷・気象・環境・山岳・観光・映画など多岐に渡って膨大な情報が存在します。しかし、樹氷に関する資料・情報を集積した所はありませんでした。柳澤は収集した数千点にのぼる資料を2021年から山形市図書館に寄贈しており、山形市図書館では資料の登録・データベース化が進められております。
2021年、山形大学 蔵王樹氷火山総合研究会におきまして樹氷資料を利活用すると共に、樹氷についての正しい知識・情報を伝承できる講師および講師補助者の養成をめざした「準備会」が開催され、2022年、「樹氷の会」(会長 柳澤文孝)が設立されました。「樹氷の会」では、教員や山岳インストラクター、蔵王マイスター受講者などを中心として希望者を募り、10余名のご参加いただいて、山形市図書館などにおきまして月に1回 樹氷マイスター養成講座(講座・樹氷資料の見学・学会の聴講・野外実習)を開催しております。これまで、樹氷の発見・樹氷のでき方・樹氷(アイスモンスター・エビノシッポ)の名称・蔵王山測候所・蔵王高層気象着氷対策作研究所・温暖化影響(樹氷の衰退・樹氷の新規発見)・越境汚染(黒い樹氷)・黄砂の影響・虫害・白魔は招くとMt.Zao・アーノルド ファンク監督と円谷英二監督・ワサ小屋・樹氷の絵葉書など、約30回の講座が開かれております。
「樹氷マイスター養成講座」に参加されている方の中で、野外実習を含めて15講座以上を受講している方4名を「樹氷マイスター」に、野外実習をされたが講座数が満たない方3名を「樹氷マイスター(仮免)」と認定し、2024年10月27日に認定証を配布いたしました。「樹氷マイスター」および「樹氷マイスター(仮免)」の第一期生の皆様には、樹氷についての正しい知識・情報を伝承できる講師および講師補助者として活躍いただくと共に、樹氷資料を利活用して樹氷・蔵王に関する調査・研究を行っていただけるものと期待いたしております。
「樹氷の会」といたしましては樹氷に関する正しい知識の普及活動を行いたいと考えております。また、「樹氷マイスター養成講座」を継続して来年春には「樹氷マイスター(仮免)」の方々を中心に「樹氷マイスター」第二期生の誕生、更に、第三期生の募集へとつなげていきたいと計画しております。
詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。
「樹氷マイスター養成講座」の様子