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強い絆で結ばれた山形大学と地域の歩みが明らかに ~本学大学院生が旧制山形高等学校創設と寄附の実態を学術論文として発表~

掲載日:2025.04.10

本件のポイント

  • 山形大学の前身の一つである旧制山形高等学校は、地域の方々から多額の寄附によって設立されました。このたび、どのような方々が寄附を行ったのか、寄附者の実態が初めて明らかとなりました。
  • 本学の社会文化創造研究科に在籍する大学院生の佐久間佳奈美さんが、ふすま同窓会が所蔵する『高等学校設備寄附申込書』を分析し、その成果は学術論文として令和7年3月刊行の『東北大学史料館研究報告』第20号に掲載されました。
  • 論文は東北大学機関リポジトリにてデータが公開されるほか、印刷したものを寄附者のご子孫に無料で配布します。

『高等学校設備寄附申込書』(ふすま同窓会所蔵)の画像
『高等学校設備寄附申込書』(ふすま同窓会所蔵)

『高等学校設備寄附申込書』(ふすま同窓会所蔵)の画像
『高等学校設備寄附申込書』(ふすま同窓会所蔵)

概要

 山形大学は昭和24年(1949年)に、5つの教育機関(山形高等学校・山形師範学校・山形青年師範学校・米沢工業専門学校・山形県立農林専門学校)を母体に、新制国立大学として設置されました。このうち、大正9年(1920年)に設立された山形高等学校は、地域の方々からの多額の寄附によって設立されたことは従来から知られていましたが、このたび、どのような方々が寄附を行ったのか、寄附者の実態が初めて明らかとなりました。
 これは、山形大学社会文化創造研究科に在籍し歴史学を専攻している大学院生の佐久間佳奈美さん(令和6年度ティーデマン・ふすま賞受賞)が、山形高等学校・山形大学文理学部・人文学部・人文社会科学部・理学部の同窓会組織である、ふすま同窓会が所蔵する『高等学校設備寄附申込書』を詳細に分析した結果として明らかになったものです。『高等学校設備寄附申込書』は、旧制山形高等学校の創設費用79万5000円のうち、山形市を通じてなされた寄附約20万円(現在の価値に換算するとおよそ1~2億円)の寄附者の情報が記されています。分析の結果、寄附者の総数は668(団体26・個人642)にのぼり、山形市の商工業者を中心とした幅広い層の方々から寄附がなされていたことがわかりました。寄附者のご子孫には、現在も地域で活躍している団体・個人も多数見受けられます。
 研究の成果は、佐久間さんと指導教員の小幡圭祐学術研究院准教授(人文社会科学部主担当)の共著で学術論文としてまとめられ、令和7年3月に刊行された『東北大学史料館研究報告』第20号に「寄附からみた旧制山形高等学校の創設と地域社会」とのタイトルで掲載されました。論文は東北大学機関リポジトリ(TOUR)にてデータが公開され、自由に閲覧することができます。また、寄附者のご子孫の皆様には、論文を印刷した抜き刷りを無料で配布します(先着30名様)。

詳しくはこちら(リリースペーパー)をご覧ください。

東北大学機関リポジトリ(TOUR)

■URL : https://tohoku.repo.nii.ac.jp/records/2003553

抜き刷り配布の連絡先:山形大学基金事務室

 担当 : 樋口浩朗 (メール:yu-kikin@jm.kj.yamagata-u.ac.jp / 電話:023-628-4280 )

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